NZ/円、85.50以下の越週で下値リスクが点灯。中期は“強気”を維持。
9/15に発表されたNZ4-6月期GDPは前期比+1.7%、前年比で+0.4%と市場予想を大きく上回りましたが、コロナ感染対策の規制解除による観光客の増加がGDPを押し上げたもので、国内では利上げによる需要悪化が懸念されていることから為替相場には反応がありませんでした。今週は9/13に発表された米CPIが高水準となり、インフレ圧力が収まっていないことを示したためFRBによる積極的な引き締め姿勢がさらに長期化するとの思惑に、ドル全面高となっており、NZドルは対米ドルで下落、対円では本邦当局の円安けん制発言もあって、2015年6月来の高値となる87円台後半から反落しています。
チャートを見ると、日足は1月につけた75.24を基点として下値を切り上げて来た流れを維持していますが、日銀の円高けん制発言や、レートチェックの報に87円台後半から急反落しており、日足の形状はやや悪化しています。日足の下値抵抗は85.50-60にありますが、9/16現在この水準を挟んで神経質な動きとなっています。これを下抜けて終えた場合は下値リスクが点灯、さらに、84.30以下で終えた場合は今年1月につけた75.24を基点とするサポートラインを下抜けて、短期トレンドが変化します。この場合は中期的な下値抵抗ポイントである82円台を窺う動きとなる可能性が高くなります。逆に86.20超えで終えれば反発に転ずる可能性を残します。日足の上値抵抗は86.10-20,86.60-70,87.00-10,87.50-60に、下値抵抗は85.50-60,85.00-10,84.30-40にあります。21日移動平均線は85.69に位置しており、値動きでは若干下抜けていますが“ダマシ”の範囲内です。また120日、200日線は84.66,82.20に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れを維持しています。
一方直近の週足は86円台に実体を置く陽線引けとなり、新たな上昇トレンド入りした可能性が点灯しましたが、今週はこれを打ち消す動きとなっています。現状は下値を切り上げる流れに変化が認められませんが、85.50以下で越週した場合は下値リスクが点灯、84.40以下で越週した場合はトレンドが“弱気”に変化して82円方向への一段の下落リスクが生じます。逆に86.20超えで越週すれば、反発、上昇に転ずる可能性を残します。週足ベースで見た上値抵抗は87.00-10,87.50-60,88.10-20に、下値抵抗は85.50-60,84.40-50にあります。31週、62週移動平均線は83.74と80.79にあり、中期トレンドをサポート中です。
9/15現在、31週、62週移動平均線は83.74と80.79にあり、中期トレンドをサポート中。
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