シカゴポジション(CME)351
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年09月06日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは円を除き、米ドルロング減になりました。先週来の円全面安相場を裏付けた流れになっています。但し、円以外も僅かのポジション調整で、ドルロングを維持しているので、ドル全面高の流れは変わっていません。
まず豪ドルですが、総枚数を増やしていますが、リスクヘッジしながらのショート減ですので、次に目指すショート8万枚に向かう動きとはなっていません。
チャートを見ても、青の棒グラフはややラウンドボトム気味になっています。NZドルも同じく総枚数を増やしているものの、ポジションはスクエアに向かっており、これで6週間連続の様子見になっています。6週前の締日終値が0.6256、先週6日が0.6037で、200ピップス以上のNZドル安ですが、全く動意を見せていません。シカゴはオセアニア通貨安がかなりの水準まできているとみている様です。来週以降は豪ドルのネットショートの枚数をウォッチします。減ってくると手仕舞いの流れが続きそうです。
円はドルロングを積み上げ、目安の5万枚に乗せてきました。ドル先高の相場観が形成されました。この先は直ぐに8〜10万枚になるか、このまま暫く様子見し、機を見て再積み上げするかになります。特に先週の金曜日にドルは下押しされたので、ここでドルロングが増えていれば、かなりの上値を見ていることになります。一方、ユーロは僅かとは言え、ユーロショートを減らしてきました。6日締日は終値が0.9904でしたので利確したことになります。明日の締日でも減っていれば、ユーロ一段安を見ているとは思えません。
先週のシカゴは、ロング800枚増、ショート400増となり、ネットショート400枚減になりましたが、ほとんどスクエアの状態が続いています。下図の青の棒グラフを見ると、ネットショート5,000枚に赤の横線を引いていますが、ほぼ14週位ポジションを膨らます動きが見えません。その間オレンジ色の折れ線グラフは上下に動きましたが、シカゴはほとんど様子見でした。6日締日終値はチャート内、黒の0.6050〜0.6760の大きなNZドル安トレンド内の下限を割れかけて止まりました(6日締日終値0.6037)。現在のスポットは0.6100絡みですので戻しかけています。このままですとまだ様子見を決め込んでいると思います。
さて実際の相場は、先週「…金曜日(8月26日)に0.6050までトライし、0.6098の終値になりました。現在のスポットも0.6060サポートを守っています。切れた場合は0.6000の大台代わりまでありますので、今週はここを維持できるかをみます。上値は0.6120、0.6160に抵抗線があり、少なくとも後者越えの日足終値がないとNZドル安からの調整入りにはなりません」としましたが、NZドルは7日に0.5996の底値をつけて少し戻っています。大台代わりは守られました。そして金曜日には0.6154の高値まで上がり、上記2つ目の抵抗線で止められ、終値は0.6113でしたので、最初の抵抗線以下で終わっています。今週は新たに、8月25日高値から抵抗線が今日0.6150にあり、金曜日には0.6110まで下がります。もしこの抵抗線を越えれば、0.6160、0.6190〜00までの上値が見られそうです。下値は0.6060〜70、0,6030〜40、そして大台代わりの0.6000になります。流れはNZドル安トレンドが継続しています。(1NZドル=0.6105米ドル、9月12日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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