シカゴポジション(CME)350
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年08月30日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは豪ドルを除き、米ドルロング増になりました。相場は米ドル全面高になっています。
まず豪ドルですが、総枚数減らしての豪ドルショート減ですので、利益確定を先行させ、次の目指すショート8万枚には向かう動きとはなっていません。ここからはあまり大きな豪ドル安を見ていないことになります。昨年11月11日週の2・3週後に8万枚乗せた動きとは違います。NZドルも小幅のショート積み上げで、まだポジションはスクエアであり、シカゴは相互にショート積み増して相場をオセアニア通貨安に向かう動きとはなっていません。明日の締日で更にショートを減らしていれば、相場は一度止まる見方をしている可能性がでてきます。明日は丁度豪州中銀の金融政策があり、その場で利上げが予想されています。前週のポジション調整が、戻り売りする為なのか、手仕舞いするのかを見極めます。
円はドルロングを積み上げてきましたが、まだ目安の5万枚越えに躊躇している様子です。過去のシカゴならこの時点で10万枚近くに積み上げてもおかしくないですが、大幅なドル高への相場観を持っていない感じです。先週の続きになりますが、16日締日の終値が134円22銭(ネットロング28,891枚)、23日締日が同136円77銭、30日締日が同138円79銭、明日はこのままいけば140円台になりそうで、1週間で2円ずつドル高の割には、この間のネットロングが僅か1万3千枚増です。大きな押し目を待っているのか、大きなドル高をみていないのか、残り2週間程度のネット枚数とスポットを見ていきたいと思います。その意味でユーロもまだ5万枚未満なので、相場への慎重な対応が続いています。
シカゴはロング1,000枚減、ショート3,600枚減、ネット1,600枚の豪ドルショート減になりました。相場は豪ドル安が続く中、総枚数が減りショート減ですので、完全に利益確定の動きになっています。さほど手仕舞いしていないので、まだネット8万枚方向への積み上げ期待感はあり、豪ドル先安観も継続していますが、(金融政策で)短期的な戻りを期待していているのか明日の締日を注目します。チャートを見ると、豪ドル安トレンドライン0.6820〜0.7370内で、30日締日終値は0.6851となり、下限付近で止まりました。現在のスポットはこの下限を切っています。赤の豪ドル安トレンドラインが0.6500〜0.6990にあるので、このライン入りになるかを見た上、明日のポジションを見ます。これで豪ドルショートが減っていれば赤の下限0.6500辺りでは一段とポジション調整してくる可能性が高まります。
実際の相場は、先週「…先週0.6860〜70に横サポートあり、切れた場合は0.6800と月足の0.6780方向としましたが、現在は横サポートを切れており、この2つのサポートを狙える方向にあります。明日の締日終値の0.6830を含め、水曜日には月足ができるので、まさしくこの0.6780〜0.6830ゾーンが下値のポイントになります」としましたが、8月末終値は0.6842でサポートを守りきり、先週金曜日終値が0.6812でこのゾーン内入り込んでいます。月足の豪ドル安トレンドラインは9月には0.6750〜0.7530レンジになっています。7月底値が0.6680でしたので、9月足ではここまで下ヒゲになる可能性を残しています(勿論実体で下抜けもあり得ます)ので、当面はここまでの下押し先行をみます。週足では底値を結んだサポートが0.6620まであります。0.6760では過去3回止められており、これを切れば7月底値の0.6680狙い、次いで0.6620までの下値狙いになります。上値は0.6860、0.6950、0.7030〜40、0.7080に抵抗線あり、最低でも0.6950を越えて日足で終わることが必要で、この場合に0.7080までの上値余地が広がります。(1豪ドル=0.6789米ドル、9月5日13:40)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2024.11.22
ドル円154円台前半、本邦CPI高止まり等で一時154円割れ (11/22午前)
22日午前の東京市場でドル円は「往って来い」。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2022.09.05
豪州政策金利(キャッシュ・レート・ターゲット)の予想(22/9/5)
明日9月6日火曜日、定例の豪州政策金利が発表されます。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。