ユーロ圏・米国の8月PMI景況指数速報値の予想
本日、ユーロ圏及び米国の8月PMI指数速報値が発表されます。7月は全般的に予想を下回り、欧州は製造業、米国はサービス業で、好悪判断の50割れになり、内容が一段と悪くなっています。前回のユーロドルは、フランスの指標発表前16時に1.0200ドル付近でしたが、発表後に1.0130まで下落し、米国の発表後には1.0255まで反発し、1.0213で引けました。指標の結果通りに反応しました。今回はここまでユーロドルが非常に弱く、年初来安値を更新しているので、ユーロ圏の数値が悪い場合はユーロ売りに反応し易くなっています。
今回の予想数値ですが、まずユーロ圏ですが、製造業に関して、2ヶ月連続で50未満となり、しかも前月より下がる予想です。またドイツは製造業・サービス共に50未満の予想ですので、ユーロ圏を牽引している同国としてはかなり悪い数値です。一方、米国はサービス業で2ヶ月連続の50未満予想ですので、必ずしも手放しで好感できる数値ではありません。ユーロ対米ドルは消極的選択になりそうで、指数の反応である程度のトレンドが解ると思います。
ユーロ圏8月PMI指数
(1)ユーロ圏製造業PMI景況指数
(今回発表予想)2022年8月23日10時30分現在)
(2)ユーロ圏サービス業PMI景況指数
(今回発表予想)2022年8月23日10時30分現在)
米国8月PMI指数予想
(発表時間22時45分)
製造業 7月は52.2(←予52.0) 8月:51.8(レンジ49.5〜53.0)
サービス業 7月は47.3(←予52.7) 8月:49.8(レンジ48.5〜52.0)
(今回予想)2022年8月23日10時30分現在)
下図は3地域の製造業PMI指数(米はISM)です。昨年5・6月をピークにして欧米は下降トレンドを継続し、欧州(青)は赤の横線50を切っています。トレンドは3地域共に一貫して下降となっているので、どの地域がどの時点で、最初に下げ止まるかが注目されます。
ユーロ製造業PMI指数(青)と米(灰)ISM製造業指数、日本(オレンジ)PM I製造業指数
青の矢印:8月ユーロ圏製造業PMI指数予想値
赤:50
下図はユーロドルの週足チャートです。昨年6月第1週高値からの抵抗線A(=1.0920)でユーロ安の流れが継続しています。その後今年2月7日週の高値からの抵抗線B(=1.0320)で急激なユーロ下落が始まっています。そしてここから平行に下したC(=0.9730)で綺麗なユーロ安トレンドラインを形成しています。現状の流れはこのCに向かってユーロ安が進んでいることになります。
目先は横サポートのDで、7月14日底値の0.9952、昨日は2回目トライの0.9926までの底値がありました。このDは2回目トライで一度止まり、戻ってから3回目トライをするのか、そのまま下抜けCまで先にトライするかの分岐点にいます。また2015年3月底値、2016年12月底値を結んだサポートが丁度0.9930にあり、昨日の底値を規定しています。
このまま今週末終値でパリティを回復して終わる様だと前者の戻りが先行になりそうです。その際は1.0080、1.0120〜30、1.0190、1.0210、1.0240、1.0280の順に幾つかの抵抗線があり、そしてBになります。一方、このまま先にDをブレークすると、0.9880、0.9820、0.9730の順にサポートがあります。
(2022年8月23日13:20、1ユーロ=0.9940ドル)
オーダー/ポジション状況
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