英中銀金利発表など材料多い
〇本日のドル円、一時値を崩すもドル買い戻し優勢、134円台へ乗せ上げ幅拡大
〇ドル高の調整局面ではあるものの、2日の130.40が当面の安値か
〇本日は6月貿易収支や週間新規失業保険申請件数などの米経済指標が発表予定
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.30-134.70
〇ドル高方向は本日高値134.30レベルが最初の抵抗、ドル安方向は本日安値133.40-45に注目
<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場は、ドルが小高い。一時ドル売りが先行する局面も観測されたが切り返すと、引けにかけては上げ幅を拡大させている。
ドル/円は133.85円レベルで寄り付いたのち、当初は揉み合い。レンジ取引をたどるなか、底割れすると日中安値の133.40-45円まで値を崩した。しかし、その後は逆にドルの買い戻しが優勢に。全戻しを達成しただけでなく134円台へと乗せてくるなど、上げ幅をさらに拡大。結局、日中高値である134.30円レベルを示現し、16時現在ではそのままドル高値圏で推移、欧米市場を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「ペロシ氏の訪台」と「米金融政策」について。
前者は、訪台していたペロシ米下院議長は昨晩のうちに韓国へと移動したが、中国による反発そして威嚇の行動は止まらず。台湾国防部によると「中国軍機27機が防空識別圏に侵入」したほか、別に「複数サイバー攻撃が観測された」との発表もあったようだ。なお、一連の台湾問題について、ASEAN外相会議で「緊張の高まりに関し懸念が表明された」ほか、G7外相も「中国が軍事圧力を強めていることに懸念を表明」するとともに、国際秩序を維持するよう求める共同声明を発表していた。
対して後者は、昨日発表された7月のISM非製造業総合指数などの米経済指標がこぞって予想を上回る好数字に。そうしたなか、サンフランシスコ連銀総裁から「市場のFRB利下げ観測は先を急ぎ過ぎている」、「経済データが予想通りとなれば、9月FOMCで0.50%の利上げは妥当」との発言が聞かれたうえ、セントルイス連銀総裁も「金融政策が景気抑制的な水準に達するまでには、まだしばらく道のりが残っている」と述べ、利上げ継続に賛意を示していた。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル/円相場はドル高の調整局面ではあるものの、2日の130.40円が当面の安値か。140円台乗せが失敗に終わったことに続き、130円割れも失敗したようで、短期的にはレンジ取引をたどりそうだ。ただ、夏休み相場で参加者が少なくなっていることも影響してか、レンジ内ではあるものの値動きはやや荒っぽく落ち着かない。133-134円台を中心としつつも、予想以上の乱高下には一応要注意。
日米を中心とした金利差に対する市場の関心は依然として高い。事実、前述したように昨日の欧米時間は米金利先高観が復活すると、ドル買いを支援していた感もある。本日もこのあと欧米時間に発表される米経済指標などに関心を寄せつつ、英中銀による政策金利発表にもしっかりと注意しておきたい。また中国情勢、広義の「アジアにおける地政学リスク」も頭の片隅にとどめておきたいところだ。
テクニカルに見た場合、ドル/円はドル高の調整局面で、敢えて指摘すればリスクは下向きか。ただ、130円割れに失敗したことで目先は下げ渋り、ややワイドに考えれば132-135円といったレンジ内で次の方向性を探る動きをたどりそうだ。なお、具体的なドルの下値メドに関しては、先日一時的に下回ったものの「しっかり」とは割り込めなかった移動平均の90日線をめぐる攻防に注目しておきたい。
本日は米経済指標として、6月の貿易収支や週間ベースの新規失業保険申請件数などが発表されるほか、先でも取り上げた英中銀の政策金利発表などにまずは注意を払いたい。また、それ以外では核合意立て直しに向けた「米イランの間接協議が4日から始まる」見込みとの一部報道が観測されているほか、ペロシ氏の日本訪問なども場合によっては市場変動の材料に。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは133.30-134.70円。ドル高・円安方向は本日東京高値134.30円レベルが最初の抵抗で、上抜ければ昨日高値134.55円半ばを目指す。
対するドル安・円高方向は、同じく本日東京安値133.40-45円の攻防にまず注目。割り込んでも底堅そうだが、昨日安値132.30円を下回ってしまうとその限りではない。
ドル円日足
注:ポイント要約は編集部
オーダー/ポジション状況
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