アメリカ6月貿易収支予想
(日本時間2022年8月4日21時半発表予定)
本日21時半に米国6月貿易収支が発表されます。前回5月はほぼ予想通りの結果になりました。今回6月予想は更に減少です。下図@を見ると、赤字額は今年3月をピークに減少傾向が続き、予想通りですと2022年の月別では最低の赤字額になります。米経済の鈍化傾向の1つを裏付けていることになります。下図Aを見ると、輸出はコロナ後のトレンド(青い線)に沿って拡大していますが、内需を示す輸入(オレンジ色のライン)は完全に頭打ちとなっています。世界的にもCovid-19問題は継続しており、中国のロックダウンの影響、更に今後は台湾巡る米中関係の懸念もあり、見通しは良くなさそうです。赤字額減少は米国GDPには好材料ですが、貿易赤字拡大が景気拡大にも繋がっているので、今後のトレンドには注意が必要になりそうです。尚、下図@を見ると、灰色のモノの収支(発表済6月分▼982億ドル)は今年最大だった3月の▼1,268億ドルより▼23%も減少(286億ドル赤字縮小)しています。
(今回予想:2022年8月4日9:00現在)
@ 4月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支、黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)、青の棒グラフ:対中国、オレンジの棒グラフ:対日本
上図@では青の棒グラフ(対中貿易赤字)も縮小しています。まだロックダウン解除の好影響が出ていないようです。
下図Aの月別の輸出入額推移を見るとオレンジ色の輸入はトレンドラインからの乖離が目立つようになっています。
A 月別輸出入額(2022年5月迄)
下図はユーロドルの日足チャートです。今年3月31日高値からの抵抗線A(=1.0470)とそこから平行に下したB(=0.9880)でユーロ安トレンドラインを形成しています。このレンジ間で、6月9日高値からの抵抗線C(=1.0290)に遮られてのユーロ安となっています。
直近では7月18日以降、ほぼD(=1.0270〜80)とE(=1.0120)のレンジで横這いを継続しています。上値はCも迫ってきているので、あと数営業日でCとDが交差します。もしCとDを上抜ければ、トレンドライン上限のA方向狙いで、この途中の1.0340〜50に強い抵抗線が控えています。一方で、トレンド通りにユーロが下がれば、E割れ後は1.0080、1.0020〜30、そしてパリティ、更に前回底値の0.9952がサポートとしてあります。そして最後を切ればBまでの押しになります。今日の貿易収支、明日の雇用統計で、まずDとEのレンジ抜けを見たいと思います。
(8月4日10:45、1ユーロ=1.0175ドル)
オーダー/ポジション状況
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