ランド円レポート月曜版
〇先週のランド円、安値7.99レベル、高値8.38レベル、予想よりもランド安進み8円の大台をトライ
〇前週に続きエスコム問題と欧州中心の景気後退懸念もランド売り材料に
〇南アの主要産品であるプラチナ価格も7月に入り一段安、2020年11月以来の安値に
〇今週は改善が予想されている12日発表の鉱工業生産に注目
〇今週は7.85レベルをサポートに、8.15レベルをレジスタンスとする週とみる
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「エスコムに対する懸念がランドの上値を抑えやすくランド安が進みやすいと見て、8.10レベルをサポートに、8.40レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が7.99レベル、高値が8.38レベルと、予想よりもランド安進み8円の大台をトライする週となりました。
先週のランドは、前週に続いてエスコムの問題がランドの上値を抑える中で、欧州を中心とした景気後退懸念もドルランドでランド売り材料となっていました。景気後退懸念は銅などの素材価格の急落で目立っていましたが、南アの主要産品であるプラチナ価格も7月に入って一段安となり2020年11月以来の安値となってきました。
参考までにプラチナの対ドル週足チャートをご覧ください。
コロナショックからの景気回復による上げや、対ロ経済制裁でロシアからの輸出が無くなることによる上げを全て無くした動きとなっています。金やプラチナの価格下落は南アランドにとっては悪材料となります。
今週は南ア関連では12日の鉱工業生産、13日の小売売上高、14日鉱業生産といった数字が並びますが、改善が予想されている鉱工業生産がやや注目されるところです。それ以上に米国のCPI・PPIと米国のインフレ指標の一段の上昇が見込まれていることを考えると、インフレ上昇→利上げ→景気後退という最近の流れが先週と同様の動きにつながってくる可能性があります。
テクニカルにはいつもの4時間足チャート(上からランド円、ドルランド、ドル円)をご覧ください。
8円の大台トライは5月26日以来ですが、大台はあくまでも心理的なサポートで5月安値7.84レベル(ピンクの水平線)の方がテクニカルには重要です。
またここ2週間の下げをピンクの下降平行チャンネルで示しましたが、今週後半には平行チャンネルが上記水平線と重なりますので同水準をサポートとしやすいと考えています。いっぽうでレジスタンスは先々週の安値8.15レベルが参考になります。
今週は7.85レベルをサポートに、8.15レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
注:ポイント要約は編集部
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