シカゴポジション(CME)342
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年07月05日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは4通貨全て米ドル買いになり、ポジョションはドル全面高の相場観でした。ただ積み上げても枚数的に多くなく、シカゴは慎重姿勢を崩していません。
まず豪ドルですが、締日終値は6月28日=0.6906、7月5日=0.6802でした。約100ピップスの豪ドル安でしたが、4,500枚強程度の積み上げに留まっています。豪ドルロングは減少、ショートは増加ですので、豪ドル先安観を強めているものの、目安となる5万枚に乗せていません。NZドルは双方積み上げてのショート増ですので、もう少し総枚数を積み上げて、ネットでも1万枚越えが欲しいところです。締日終値ベースでは5月31日に0.6513でネットショートが▼18,700枚でした。7月5日は終値0.6168ですので、345ピップスのNZドル安ながら1万枚以上のショート減ですので、完全に利確しており、先々にNZドル下落しても現状ポジションの手仕舞い待ちの感じです。シカゴにとって、オセアニア通貨はかなり底値に近いのかもしれません。
円はやっと小幅のドルロング増になりました。目安の5万枚から増やすことも減らすこともしていないので、ドル先安観持ちながら、大きな円安を見ていないようです。今日も東京市場で円は直近の最安値を更新しているので、明日の締日でも変わらないのか、ドル買い増しているか。もしドルロングが減っていれば、これまで同様にドル高値圏にいるとの見方を変えていない様です。ユーロドルは6,000枚程度ドルロングを積み上げてきていますが、目安となる5万枚には程遠く、依然としてユーロ先安観は持っていない様です。ただ、当面の底値だった1.0340を切ったのが、先週の締日だったので、明日の締日で3万枚方向にドルロングを増やしていれば、ある程度は先々ユーロ安の相場展開を持ち始めていると思います。まだ様子見か動き始めるかを見たいと思います。
先週のシカゴは、ロング1,900枚増、ショート3,600枚増となり、差し引きは1,700枚のネットショート増になりました。先週、「総枚数では今年1月4日締日以来の少ない枚数」としましたが、やはり積み上げてきました。これでもしネット1万枚越えのポジションになっていたらNZドル先安観がある程度確定になりますが、まだ微妙な枚数です。明日の締日でも更に双方積み上げてくれば、その後はロングの損切りによるNZドル下押しも期待できます。あるいは豪ドルでショート積み増しをしてくれば、NZドル先安が期待できます。チャートを見ると、大きなNZドル安トレンドライン0.6180〜0.6880の下限を僅かながら切りました。現在のスポットも切れているので、明日の締日でこの0.6180をウォッチします。
さて、実際の相場は、6月3日高値からの抵抗線が0.6210、そこから平行に下した下限ラインが0.6070にあります。このレンジ内の0.6125〜35で、3回止められています。現状は0.6125〜0.6210の100ピップス内のディセンディングトライアングルの収斂を見ておきます。下限切れば目安となる0.6070方向、逆に上値越えると0.6250、0.6320、0.6380〜90の順にある抵抗線の戻り高を試す流れになります。シカゴの相場観確認の意味で、上抜けを期待したいと思います。その際は売り上がりかショートを止めるかになります。(1NZドル=0.6171米ドル、7月11日14:20)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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