ユーロ圏6月消費者物価指数(HICP)速報値の予想
ユーロ圏HICP
(2022年7月1日9時現在予想)
本日、ユーロ圏の消費者物価指数が発表されます。前回5月は全体・コア共に予想を大きく越えました。今回6月も一段とインフレ高進になっています。既に発表された年率ベースの6月独CPIは(5月7.9%⇒7.6%:予想8.0%)、仏CPIは(5月5.2%⇒5.8%:予想5.7%)ですので、ここからの類推なら5月と同じレベルの数値が見込まれます。6月予想は8.5%になっていますが、レンジ内では収まりそうです。またコアHICPは微増ですので、この数値も注目されます。いずれにせよ米国同様にインフレ高止まりの様相です。
また、ECBは7月21日(木)予定の会合で0.25%の利上げを示唆していますので、今回の結果と次回の結果で、9月初旬会合以降の金利観測が重要になります。まず今回のHICPがどの位上下に振れるのかが注目されます。同時にその後のECB関係者の発言にも注意を払う必要があります。
ユーロ圏消費者物価指数(HICP)前年同月比ベース推移
黒い線より右側は今回の予想値
赤はECBの2022年予想6.8%
緑はECBインフレ目標値上限2%
ECBの6月会合時でのHICP全体のインフレは年平均6.8%と予測しており、2023年3.5%、2024年2.1%への低下見通しになっています。
下図はユーロドルの週足チャートです。2021年5月下旬高値からの抵抗線A(1.1070)に沿ってユーロが下がっています。直近は今年2月高値からの抵抗線C(=1.0660)でユーロが下落しています。下限はAから平行に下したB(=1.0290)でユーロ安トレンドラインを形成しているものの、レンジ内の横サポートD(=1.0340〜50)で3回止まった形になっています。
週足ですので、今日の取引分が残っていますが、昨日までは2手前の小幅陽線を包む陰線となり、やや下ヒゲ長いラインで、ユーロが弱いながらも下げ止まりになっています。先週寄値が1.0490ですので、今日のNY終値でこの線を分岐にして上になるか下になるかの確認となります。
いずれにせよ、現状はCとDの1.0340〜1.0660で収斂を継続しており、かなり煮詰まっています。Dを切ればB方向ですが、逆にもしCを越えると、ユーロ安下で戻りがありそうです。目先は水色線の1.08が戻りの目途になりそうです。米景気が軟調気味になっていますので、今日のHICPでの結果、23時のISM製造業景況指数などが材料にされそうです。また月曜日は米独立記念日でNY市場は3連休ですので、ポジションの傾きなども重要になりそうです。
(7月1日10:10 1ユーロ=1.0469ドル)
オーダー/ポジション状況
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