米5月PCEとPCEコア予想
(2022年6月30日21時30分発表)
本日、米国の5月PCEとPCEコア及び個人消費支出が発表されます。前月(4月)の結果は全体が予想を上回りコアは予想通りでした。今回予想はインフレ高止まりになっています。既にFRBは6月FOMC会合で、2022年末PCEコアを4.3%(3月時4.1%)に上方修正しており、当面インフレは高く推移するとコメントしています。
下図を見ると、既発の5月CPIコアは6.0%になり、今年3月の6.5%を高値にして下がってきています。今回のPCEコアもそれに沿った結果が予想されているので、今後はトレンドとしてFRB予想に近づく流れになっていくのかを見ていくことになります。
今日はこの他、実質個人消費や貯蓄率等が発表されますが、前者はマイナス予想、後者はかなり低い水準まで下がっており、物価高が可処分所得を減じている様子が散見されます。ここ数ヶ月間の米国経済指標は不冴えになっているので、FRBが懸念しているリセッションへの動きに繋がるのかも見ておく必要がありそうです。今回の結果が予想通りになった場合に、10年債金利への影響がどの様になるのかを見たいと思います。
今回予想
2022年6月30日9時現在予想
米国CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)前年比ベース推移
(オレンジ矢印が今回の5月予想値、赤はFRBのインフレ目標値2%、緑が6月FOMC会合時の2022年末予想値4.3%です。)
上図を見ると赤のFRBインフレ目標よりは大きく乖離していますが、緑のラインに回帰していくのか、あるいは9月会合時に再度上方修正されるのか、今後2〜3ヶ月の推移が重要になりそうです。
下図はドル円の日足チャートです。ドル高の流れが継続しています。
今年3月初底値からのサポートA(=140円50銭)は一度下抜けて、現在は抵抗線になっています。流れとしてはこのラインに向かうトライが想定されます。短期的には5月27日底値からのサポートB(=134円95銭)と高値を結んだ抵抗線C(=137円60銭)でドル高ウェッジを形成しており、この間で推移が予想されます。このB・C間で、6月16日底値からのサポートが135円40銭にあるので、これを切れない限りはCトライが先行になりそうです。もしCを越えた場合はBから平行に上げたD(=139円70銭)が次の上値目途になりそうです。尚、本日6月足が出来ますが、月初寄りが128円74銭ですので、このままですと丸坊主に近い大陽線となり、かなり強い月足になります。
今日の結果が予想を大きく越えれば金利高になると思いますが、その後の株価への影響も要注意になりそうです。
(6月30日10:30 1ドル=136円60銭)
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