シカゴポジション(CME)340
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年06月21日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは上記4通貨の内、ユーロを除き自国通貨買いドル売りになりました。
オセアニア通貨及び円はショートポジションを減らしています。
まず豪ドルですが、終値は6月14日が0.6868、21日が0.6970でした。ポジションはやや買い戻した程度に留まり、まだ4万枚のショートを維持しているので、豪ドル先安観は捨てていないようです。ポジションは利確できる持ち値(0.71〜0.72付近)と思われ、0.70越えで売り増しするか、あるいは14日以下のスポットになった時、ショートを減らすのかを見たいと思います。ネット4万枚台が既に7週連続となり、この間に積み増しも利確もしていないので、ここからは大きな豪ドル安は見ていない様です。NZドルはほとんどスクエアに近いポジションで、3週前のNZドル安で利確してから様子見です。14日の終値が0.6213、21日が0.6329で、この間にポジションを減らしているので、現スポットは売り水準ではないようです。
円は5週連続でロングを手仕舞いし、ポジション調整しています。6週前の▼11万枚から半減近くになりました。6週前の締日終値は130円45銭、そこから126円36銭までドルが下落し、その後は136円70銭まで急騰している相場ですが、押し目買いせずにポジション減ですから、シカゴは現在の為替市場が見ている140円方向トライへの相場観ではないようです。ドルロング期間が長くなっているので、シカゴはそろそろドルの高値圏と見ている可能性が高くなっています。ユーロはややユーロショートを積み上げてきましたが、まだ目安の5万枚まではほど遠いので、ユーロ先安観を伴ったポジションとは言えないようです。ここ数ヶ月間ユーロはことごとくポジションの損切りになったので、このユーロが低い水準から始めたショートメークにも限界がありそうです。
先週のシカゴは、ロング240枚減、ショート1,650枚減となり、差し引きは1,400枚のネットショート減となり、ポジションはスクエアで変わっていません。但し、前回同様豪ドルはまだ4万枚のショートを維持しているので、オセアニア通貨から見れば、まだNZドル先安観維持と思われます。チャートを見ると、大きなNZドル安トレンドライン0.6200〜0.6900の下限を守りました。このレンジ内の0.6410にもう1本の抵抗線があり、ここまで戻ってもおかしくありません。万一0.6200〜0.6410レンジで暫く推移すれば、シカゴはポジションを変えてくる可能性が少ないと思います。次の1手はレンジ下限を切るか、0.6410越えて0.6900方向への戻りでショートを積み増すかとなりそうです。
さて、実際の相場は、先週に「・・・このままですと0.6200〜0.6570レンジで上下を繰り返す可能性があります。上下共に既に2回のトライをしているので、次回3回目には抜け易くなります」としましたが、その流れを継続しています。この途中の0.6390〜0.6400にレンジ内の上下を分ける中間点があり、現状では0.6200〜0.6400レンジで推移することになりそうです。上限を越えれば0.6450、0.6490、0.6540の順に抵抗線あります。下限は0.6250〜60のサポートが重要で、切ればレンジ下限の0.6200までは早そうです。このレンジはほぼシカゴ締日ベースのレンジと同じになっています。
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(1NZドル=0.6319米ドル、6月27日15:00)
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