シカゴポジション(CME)339
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年06月14日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは上記4通貨共にポジション調整の週でした。オセアニア通貨と円はドル売り、ユーロはドル買いになりました。これで全てドルロングになりました。但し、NZドルとユーロはほぼスクエアと考えて良いと思います。
まず豪ドルですが、終値ベースで6月7日が0.7227ドル、14日が0.6868でしたので、利益確定の買い戻しになりました。まだネットポジションで4万枚を越えているので、豪ドル先安観を維持しています。NZドルはやっとコストから浮上したので、一気に利確に走っています。かなりスクエアに近いので、来週以降は再度積み上げてくるのかをみます。これまでのショートは0.6250付近から0.6420で積み上げ、高値は0.6577まであった時に一部は損切りしましたが、我慢した甲斐があった様です。底値は締日14日の0.6195でしたので、やれやれの手仕舞いと思います。まだ豪ドルがある程度のショートポジション枚数を維持しているので、シカゴのスタンスとしてはオセアニア通貨の戻り売り継続となりそうです。現在は先週の締日底値から100ピップス戻っているので、明日の締日ポジションをウォッチします。万一、豪ドルショートが一段と減っているようであれば、NZドルは現在のポジションを今以上減らしてくると思います。
円は5週前の円ショート11万枚から連続して7万枚へと減らしてきました。もし5万枚方向になると、円先安観は一度止めたと思われます。5週前の締日終値が130円45銭、現在が135円付近ですので、かなりの確率でここからのドル。先高観は持っていないと思います。丁度14日締日が135円47銭の終値、16日には131円50銭の底値をつけているので、21日締日のポジションである程度の先行きを判断したいと思います。ユーロは全て損切りした模様です。今回もユーロ先高観のポジションを作りながら、スクエアに戻しています。丁度15日のFOMCで1.0359の底値を付けているので、取り敢えずは明日の締日ポジションを見たいと思います。
シカゴはロング60枚減、ショート4,700枚減で、差し引き4,600枚強のネット豪ドルショート減になりました。総枚数ではこれで4週連続減となりリスク低減となっています。ネットポジションは4万枚越えのショートを維持しているので、相場観としてはまだ豪ドル先安観です。チャートを見ると、豪ドル安トレンドライン0.6960〜0.7500内で、下限を切る0.6868が先週の締日終値でした。現在のスポットは0.6960付近ですので、レンジ内に戻り始めています。このままトレンド内に戻ると、ポジションを一層縮小し、どこかのタイミングで積み上げとなりそうです。豪ドルショートのコストは0.71〜0.7250付近ですので、まだ利に乗っています。
実際の相場は、先週の失業率時(15日付け)に添付したチャートで0.6700〜0.7220の豪ドル安トレンド内にある0.6830の横サポートで止まるか否かで、下限までのトライとしましたが、14日底値の0.6851が2回目トライで止められてやや戻っています。上値は心理的壁の0.70、次いで0.7030、0.7080に抵抗線があり、最後までクリアすれば0.7140、0.7170そしてレンジ上限の0.7220方向へのトライに繋げられます。下値はまだ0.6830〜50の横サポートが効いており、抜ければ0.6700方向へのトライになります。豪州中銀金融政策、FOMCなどのイベントを通過したので、暫くレンジになる可能性があります。(1豪ドル=0.6965米ドル、6月20日14:55)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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