米FOMCにらみつつ、円安基調は継続見込み(6/13夕)

週明け13日の東京市場は「行って来い」。一時135円台に乗せるなど、ドル買い・円売りが先行したものの続かなかった。

米FOMCにらみつつ、円安基調は継続見込み(6/13夕)

米FOMCにらみつつ、円安基調は継続見込み

〇本日のドル円、一時135円台に乗せるもその後調整の動きに押され反落
〇2002年高値135.20超えれば中長期的な上値メドは1998年高値の147.64に
〇黒田日銀総裁「賃金上昇を実現するために緩和を粘り強く続ける」と発言
〇本日はデギンドスECB副総裁やブレイナードFRB副議長による講演に注目
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.20-135.40

<< 東京市場の動き >>

週明け13日の東京市場は「行って来い」。一時135円台に乗せるなど、ドル買い・円売りが先行したものの続かなかった。

先週末は、アジア安全保障会議を舞台に米中のやり合いが話題に。一方、それとは別に韓国からの報道によると、北朝鮮が12日の午前にまたもやミサイルと思しき複数の飛翔体を発射していたようだ。
そうした状況下、ドル/円は寄り付いた134.35-40円を日中安値にドルは強含み。日米株価の動きなどをにらみつつアッサリと前週高値134.48円を超えただけでなく、そのまま135円台へ。2002年高値の135.20円に一時面合わせする局面も観測されていた。しかし、高値示現後は調整の動きなどに押されるとドルは反落。135円割れまで押し戻されるなど「行って来い」の様相に。16時現在では134.75-80円で推移、欧米市場を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中関係」と「北朝鮮情勢」について。
前者は、前述したように週末には「アジア安全保障会議」を舞台にした米中のやり合いが話題に。
台湾やロシア、北朝鮮などが主なテーマとなった米中国防相による直接会談でも激しい議論があったほか、安保会議におけるそれぞれの講演でも互いに一歩も引かぬコメントが観測されている。たとえば、中国サイドは台湾問題に関し「必ず統一を実現する」と述べたほか、「台湾独立を断固粉砕、戦うことも惜しまず」などと発言。対して、米国は「中国がアジア地域でますます攻撃的な姿勢を強めている」と指摘、行動への自制を要求していた。

対して後者は、週末に日米韓の防衛相が会談実施。北朝鮮情勢を念頭に置いた「共同訓練再開」で合意したと報じられるなか、当の北朝鮮から12日の午前に一説には5発とも言われるミサイルと思しき複数の飛翔体発射が観測されている。なお、そんな北朝鮮は日米に対してこれまで以上に敵対心を強めるだけでなく、韓国に対しても同国メディアが「尹政権を敵視し、南北関係の緊張を高めていくとみられる」と報じるなど、今後関係悪化懸念が伝えられていた。

<< 欧米市場の見通し >>

ドル/円は本日東京時間についに135円台へ。定着こそできなかったが、2002年高値135.20円に面合わせするなど、一段高の様相をさらに鮮明にしている。そののち、やや値を崩したものの基本的なリスクは上向きで、このあとの欧米時間に135円台乗せを再トライ。さらには135.20円を「しっかり」と超えていく可能性も。なお、超えた場合のターゲット、中長期的な上値メドは1998年高値の147.64円か。時間は要するにせよ、140円台へと乗せてくることも考えておく必要がありそうだ。

日本の金融政策について、本日も黒田日銀総裁は「賃金上昇を実現するために緩和を粘り強く続ける」などと発言。FRBやECBといった欧米通貨当局とのスタンスの違いは明白で円が売られやすいという環境は依然として継続されている。また、先週末には米財務省が発表した為替報告書で日本の市場介入がけん制されており、流れが反転する糸口すらもなかなか見つけられない。ポジション調整には要注意だが、それでもドル/円は基本的に底堅く推移しそうだ。

テクニカルに見た場合、ドル/円は2002年高値である135.20円に一時面合わせ。リスクが引き続きドル高・円安方向に高いことは間違いない。ちなみに135.20円を超えると明確な抵抗がしばらく存在せず、再び青天井と化す懸念もある。注意を要したい。
しかし、5月24日安値126.36円を起点と考えても、3週間足らずで9円近い上昇をどっており、さすがに行き過ぎを指摘する声も。価格そして日柄の両面から、短期的には調整が先行する可能性もある。

本日はとくに目立った米経済指標の発表は予定されていないが、デギンドスECB副総裁やブレイナードFRB副議長による講演が実施される見込みで、それらには要注意。ただ今週は米FOMCによる結果公表などが15日に予定されていることで、目先の動意はやや乏しくなるとの指摘も取り沙汰されていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは134.20-135.40円。ドル高・円安方向は、東京高値を含めた135.20円レベルが最初のターゲット。超えると136円前後を目指す展開も。
対するドル安・円高方向は、東京夕方に示現した134円半ばをめぐる攻防に注目。同レベルはこれまでのドル高値で、なかなか強いサポートとして今後寄与する可能性もある。割り込めば134円割り込み、133円台後半などがターゲットに。

米FOMCにらみつつ、円安基調は継続見込み

ドル円日足
注:ポイント要約は編集部

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