豪ドル/円、短期は“弱気”。中期は“強気”を維持。
5/17に発表された、豪中銀金融政策会合議事要旨(5/3開催分)では、「理事会では15bp、25bp、40bpの利上げを検討」「追加利上げが必要になる可能性が高い」とインフレ圧力が強い状態にあり、6月の委員会での追加利上げの可能性を示唆し、豪ドルは買いが優勢となりました。また、19日に発表された4月の失業率は3.9%と事前予想通りでしたが、新規雇用は+4千人と事前予想の+4万人に届きませんでした。為替相場はこれには反応しませんでしたが、17日のNY市場で米企業業績の悪化を受けて株価が年初来安値を更新する動きとなったことや、インフレ高止まりによるアメリカ経済の先行きへの懸念から、リスク回避の動きが強まり、豪ドルは、対ドル、対円で反落しています。
チャートを見ると、日足は1/28に付けた80.37を基点として下値を切り上げる流れから下抜ける場面がありましたが、実体ベースではこれを守って反発に転じています。しかし、4/20に付けた95.74を基点として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、18日の大陰線(高値91.17)が戻り高値であった可能性が高い状態です。91円台に実体を戻せれば、下値リスクが若干後退しますが、89.00を再び割り込んだ場合は下値リスクが高くなります。さらに、88.00±10銭を下抜けて終えた場合は、新たな下げトレンド入りの可能性が高くなります。日足の上値抵抗は90.20-30,90.60-70,91.00-10に、下値抵抗は89.50-60,89.00-10,88.00±10銭にあります。21日移動平均線は91.35に位置しており、下値リスクが高い状態ですが、120日、200日線は86.16と84.50に位置しており、中期トレンドは強い状態を保っています。
一方直近の週足は、高値圏から値幅の大きい陰線が出ており、下値リスクが高いものですが、下ヒゲがやや長く下値トライにも失敗しています。今週はこの反動で上値トライの動きが先行しましたが、上値を追い切れずに押し戻されています。90円台を維持して越週した場合は上値トライの可能性を残しますが、92.30超えで越週するまでは上値余地も拡がり難い状態です。また90円割れで越週した場合は週足の形状が悪化して下値リスクが点灯、88円割れで越週した場合は、下落幅拡大に注意が必要となります。週足ベースで見た上値抵抗は90.60-70,91.10-20,92.20-30に、下値抵抗は89.00-10,88.00±10銭にあります。31週、62週移動平均線は85.53と84.11に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
5/19現在、31週、62週移動平均線は85.53と84.11にあり中期トレンドをサポート中。
オーダー/ポジション状況
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