シカゴポジション(CME)326
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年03月15日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴポジションは大きく変動しました。豪ドルはショートポジションを大きく手仕舞いしてきました。ショートコストがベストの売りで0.73〜0.74(シカゴポジション324内)と見ていましたが、先週15日締日が0.72付近、その後は0.74まで買われているので、今日の締日では一段とショートを減らしていると思われます。豪ドルショートの期間が長いので、一度スクエアにしてそこから新しいポジションメークを始めるかと思います。暫くはその推移を見守ることになります。NZドルは損切りしてきました。しかもポジションをひっくり返しNZドルロングに切り替えています。まだ目安となる最低でネット7,000〜8,000枚ではないので、ここから積み上げるか否かは豪ドルの動きも合わせて見たいと思います。やはりオセアニア通貨は同じ方向と考えていた方が良いと思います。もし積み上げ方に時間差があれば、豪ドル/NZドル相場での方向性にかけるのも一法です。
ドル円はドルロングを7,000枚程度積み上げました。8日締日が115円67銭、15日締日が118円30銭ですので、ドルの上げ方からするとシカゴポジションは大きなロング積み上げがなく、それほどの上値を見ていないかもしれません。今日締日のポジションがあまり変わらないか、万一ドルロングを減らしている様ですと、既にドルロング攻めの期間が長くなっているので、相場観の調整が出てくるかもしれません。4通貨では円が一番上手くいっているので(次いで豪ドルですがポジション手仕舞い方向にきている可能性あります)、相場観を変えてきた場合は要注意です。ユーロはロングポジションのみを4万枚落としてきました。ショートは変えていないので、完全に損切りしてきました。ほぼスクエアの水準ですので、ここからやり直しになっています。ウクライナ問題で相場観が狂ったのかもしれません。
先週のシカゴは、ロング5,700枚増、ショート10,300枚減で、ネット16,000枚のロングポジション増となり、一気にポジションをひっくり返してきました。まだネットロング3,600枚ですので、NZドル先高観を持っている訳ではありません。しかも豪ドルはまだ45,000枚ものネットショートですので、このまま一方的にNZドルを積み上げてくるとは思えません。暫くオセアニア通貨の動向を見て、豪ドルショートがスクエア近くになればNZドルロングへの切り替えもあり得そうです。チャートを見ると、赤のNZドル安トレンドラインは0.6750〜0.7100となり、3週前にレンジ内に戻されました。先週もその下限でサポートされ、その後は0.6870まで上げています。流石にこのレンジ内の上限までの売り上がりは止めた様です。今度は0.6750までの押しがあった場合に目安となる7000〜8000枚へのポジション積み上げをしてくるのかウォッチしたいと思います。繰り返しますが、オセアニア通貨が同じ方向に向かった時に新たなトレンドが出てくると見ています。
さて実際の相場は、短期のNZドル高トレンドライン0.6730〜0.6925レンジの上限近くになっています。昨日の高値0.6922は3月7日高値.6927のダブルトップになっています。ここ数日、日足の形状が悪いので、0.6830サポートを切ってくると、レンジ下限方向への調整売りがでてもおかしくありません。この場合は0.6790〜0.68、0.6750、0.6730の順にサポートあります。押し目は買いを示唆しています。上値は次回0.6920〜30の抵抗線は3回目トライになるので、上抜けすると一段高狙いになります。豪ドルの0.7500の抵抗線と合わせて両者が抜ければオセアニア通貨一段高狙いに入れそうです。(1NZドル=0.6873米ドル、3月22日14:35)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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