A＄シカゴポジション（2022年3月８日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

NZドルはやや買い戻していますが、総枚数を増やしており、リスクを膨らませています。既にシカゴの持ち値（ショートメークは0.6750〜0.6800付近がベストの売り）を越えるスポットになっているので、取り敢えず両建てで膨らませてから、NZドル上昇時にロングを手仕舞いして、再度実質のネットショートを積み増してくるパターンになりそうです。相場はドル全面高に近い流れからオセアニア通貨のショートをキープしていると思われますが、ウクライナ問題で地政学リスクから一番遠い地域通貨の買いになっており、シカゴの相場観は正念場を迎えつつあると思います。

ドル円はドル高でやや利益確定の動きとなりました。もし明日の締日で更にドルロングを減らしていると、そろそろドル高攻めも一度終了の可能性が出てきます。相場は先週金曜日から新高値を取ってきていますので、明日の締日である程度の先行きをみたいと思います。ユーロ相場は大幅安ですが、シカゴはユーロ先高観を維持しています。ポジションはややロングを落としているものの、先週は総枚数を増やしており、NZドルと同じ方式を採っています。NZドル同様にユーロのロングコストは悪く、最初の積み上げが1月11日締日（終値1.1367）、2週後にロング3万枚越え（終値1.1301）ですので、よく耐えていると思います。どこまで買い下がりできるかウォッチしたいと思います。

シカゴはロング6,800枚増、ショート6,700枚増で、差し引き100枚のネット豪ドルショート減になりました。3週連続での豪ドルショート減ですが、相場は豪ドルがジリジリ上げています。総枚数は12万枚弱で、過去に最大で15万枚がありましたので、豪ドルは上げてもこの枚数までは両建てを増やしていく可能性があります。しかしながら、極限まで行くと、相場を一方向に動かしますので要注意です。チャートを見ると、幅の大きい黒の豪ドル安トレンド0.7050〜0.7590ドルは守られていますが、レンジ間にある0.7230〜40の抵抗線をやや上抜け始めています（先週締日終値は0.7266です）。確りと上方のレンジに入ると最大で0.7590までの上値があってもおかしくないので、明日の締日でこの0.7230〜40よりも上にあるか下にあるかを確認します。シカゴのショートはまだ利確できるコストと思われますので、もし豪ドル高になった時、利確するか、売り上がるかを注目します。

実際の相場は、0.6860〜0.7510レンジの豪ドル安トレンド内で推移しています。この間5月下旬高値からの抵抗線が0.7310にあり、2週前に上抜けましたが、僅か1週（前週）で切り返されています。現在のスポットは0.7310以下ですので、今年2月初底値のサポート0.7150を狙う方向となっています。当面は0.7150〜0.7310レンジでどちらに抜けるかを確認します。終値ベースでは0.7240の分岐点がありますが、実際の相場では既に0.7310を下回っているので、シカゴにとってはやれやれの流れにいます。（1豪ドル＝0.7243米ドル、3月14日15：20）