アメリカ1月貿易収支の予想
本日22時半に米国1月貿易収支が発表されます。2020年4月以降の米経済急回復に連れて貿易収支の赤字拡大傾向は継続したままとなっています。今回1月の予想収支▼873億ドルは過去最大の赤字額となっています。
下図@を見ると、灰色のモノの収支(12月▼1,005億ドル)は1月に▼1,076億ドル(発表済)まで拡大しています。黄色の総合収支でも1月予想は▼873億ドルと前回12月を大きく越えています。貿易赤字拡大は内需拡大を意味していますので、景気拡大は続いているようです。しかしながら、ロシアのウクライナ侵攻により2月下旬から3月にかけて世界貿易が縮小との数値も出ていますので、来月以降どの様になるか注目したいと思います。尚、図@内の青い棒グラフは対中の貿易赤字を示していますが、ここ数ヶ月は赤字拡大傾向になっており、トランプ時代の貿易摩擦が減っているようです。
(今回予想:2022年3月8日9:00現在)
@12月までの推移と今回予想値
(発表値は黄色の折れ線で、今回分は青の矢印)
灰色の折れ線:モノの貿易収支
黄色の折れ線:モノとサービスの収支(通常発表分)
青の棒グラフ:対中国
オレンジ:対日
下図Aの月別の輸出入額推移を見ると輸出入共に拡大傾向続き、既にコロナ前を上回っています。世界経済全体には良いですが、米国のGDPから見ると、オレンジ色の上昇線が青よりも急激になっているので、マイナス要因になります。
A月別輸出入額
(2021年12月迄)
下図はドル円の日足チャートです。昨年10月4日底値からの流れはドル高トレンドを継続しています。ラインA(=114円50銭)をサポートにして、平行に上げたB(=118円10銭)のドル高になっています。しかしながら、今年1月と2月の高値C(=116円40銭)でダブルトップを付けて以降、収斂期間が長くなっており、そろそろ1方向に動く可能性が高くなっています。現状はAとCの114円50銭〜116円40銭レンジを見ておけば良いと思いますが、短期的には抵抗線D(=115円80銭)があり、AとDの3角保合いを形成しています。このまま収斂継続の場合は3月28日頃に115円10銭で交差することになりますが、そこまでの収斂はないと思います。もしDを上抜ければC、Bの順にトレンドに沿ってドルの上昇となりそうです。一方で、Aを切れてしまうと114円10銭、113円60銭〜70銭のサポート方向ですが、トレンドの起点である昨年10月の111円辺りまでの下値を想定する必要があります。
(3月8日13:45、1ドル=115円44銭)
オーダー/ポジション状況
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