NZ/円、反発余地を探る動きが継続中。“NZ弱気”の流れは変わらず。
2月23日、NZ準備銀行は政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)を市場の予想通り0.25%引き上げ、1.0%に決定しました。声明では「大規模資産購入プログラム(LSAP)の下で保有する債券について、満期償還や売却を通じて段階的に縮小を開始する方針」「更なる金融引き締めが必要」「金融刺激策のさらなる解除が適切」としています。短期的にはオミクロン株の感染拡大による影響が予想されるものの、家計や企業のバランスシートの強さ、力強い労働市場、政府の財政支援等により、経済は底堅さを維持しているとしていますが、一方で石油価格の上昇やサプライチェーン問題により、インフレ率は短期的に上昇する可能性が高く、インフレ高進への対応をさらに進める可能性を示唆しました。為替市場はこれを受けてNZドルがじり高の展開となりましたが、24日、ロシアがウクライナへ侵攻を開始したことが報じられると、NZドルは対米ドル、対円で反落しています。また、25日に発表されたNZ10-12月期の小売売上高は前期比+8.6%と市場予想の+6.1%を上回る結果となり、NZドルは対米ドル、対円で小反発に転じています。
チャートを見ると、日足は、1/28に付けた75.24を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、78円台乗せにも失敗しており、実体ベースで78円台の乗せて来るまでは上値余地も拡がり難い状態です。一方下値も、77.00-10,76.60-70に強い抵抗があり、これらを守った状態です。短期トレンドは“NZやや強気”の流れにありますが、76.00-10の抵抗を下抜けて終えた場合は“NZ弱気”に変化します。21日移動平均線は76.69にあり、短期トレンドをサポート中ですが、120日、200日線は78.23と77.95に位置しており、上値を抑え込んでおり、下値リスクを残した状態です。
一方週足は3週連続陽線引けとなり、下値を切り上げていますが、昨年10月に付けた82.50を戻り高値として上値を切り下げる流れからは上抜けきれておらず、下値リスクを残した状態です。この週足の上値抵抗は78.60-70にあります。今週は上値トライの動きが先行しましたが、78円台乗せに失敗して押し戻される展開となっています。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、77.90-00,78.30-40に、下値抵抗は、76.70-80,76.00-10にあります。全て下抜けて越週した場合は“弱気”に変化して74円方向への一段の下落に繋がり易くなります。31週、62週移動平均線は77.85と77.46にあり、中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりありません。
2/24現在、31週、62週移動平均線は77.85と77.46にあり中期トレンドは“NZ弱気”の流れに変わりない。
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