米連邦公開市場委員会(FOMC)政策金利議事要旨
(会合は2022年1月25・26日開催分)
昨日(2月16日水曜日)、先月下旬に行われたFOMC金融政策会合の議事要旨が公表されました。この中で、バランスシート縮小に関する原則が公表されましたので、その一部を抜粋して和訳しています。
FOMC議事要旨の一部抜粋
(前部分略)
参加者は一般的に、現在の経済や金融情勢が2017年〜2019年時のバランスシート減少期間より、より早いペースでバランスシート縮小を保証することを確認した。参加者は、現在のFRB保有証券の高水準の状況を鑑み、バランスシートの大幅な削減がおそらく適切である可能性高いと観察した。(一部略)…その(Covid-19による不透明要因など)結果、市場の状況を注意深く監視し、適切な長期運用準備金の水準とバランスシートのサイズを決定する必要がある。(以下略)
FRBのバランスシートサイズ減少の為の原則(2022年1月25日に採択)
FOMCはバランスシートのサイズを大幅に減少するための計画的アプローチに関する情報を現時点で用意することが適切であると合意した。全ての参加者が以下の要点に合意した。
・委員会はFF金利の目標レンジ変更が、金融政策スタンスを調整する主要手段として考えている。
委員会は、最大雇用と物価安定目標を促進できるように、バランスシートのサイズを減少する時期とペースを決定していく。委員会は、FF金利の目標レンジを引き上げる工程が始まった後で、バランスシートサイズの減少が始まると予想している。
・委員会は、主にシステム公開市場勘定(SOMA)内で保有する有価証券から受け取った元本支払いの再投資金額を調整し、予想できる方法でFRB保有証券を暫時減らしていく意向である。
・時間経過で、委員会は十分な準備体制内で、金融政策を効率的かつ効果的に履行するに必要な金額の有価証券保有を維持する意向である。
長期的に、委員会はSOMA内で主に財務省証券を保有し、それにより、経済部門の至るところの信用配分に関わるFRB保有効果を減らしていける。
・委員会は経済や金融の進展状況を踏まえて、バランスシートサイズの減少に関する取り掛かりの詳細を調整する用意がある。
(利上げに関する一部和訳)
多くの参加者は、もしインフレが自分たちが予想したほどに下がらなかった場合、委員会は現状予想しているよりも更に早く、緩和政策を取り除くことが適切であるとした。幾人かの参加者は、緩和策の急激な撤去により、金融情勢が過度に引き締まるリスクに関してコメントした。2・3の参加者は、経済見通し、見通しに関連したリスク、金融政策への適切な道のりに関する委員会の査定を明確かつ効果的な意見交換をすることでこのリスクが低減できると指摘した。
(以下略)
金融政策に対する賛成者:パウエル議長、ウィルアムズ副議長、マイケル・ボウマン、ラエル・ブレイナード、ジェームス・ブラード、エスター・ジョージ、パトリック・ハーカー、ロレッタ・メスター、クリストファー・ウォラー(全員一致です)(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
ドル円相場は予想を上回る小売売上高や鉱工業生産指数で、ドルは115円79銭まで買われましたが、FOMC待ちに高値追いが出ませんでした。そのFOMCも、市場はバランスシート縮小に関する具体的内容を示唆した要旨待ちでしたが、実際は原則論を規定しただけとなり、相場は小動きになりました。ドル円は依然として、昨日鉱工業生産指数時に添付したチャートのままです。
(2022年2月17日13:00、1ドル=115円21銭)
オーダー/ポジション状況
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