シカゴポジション(CME)316
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2022年01月04日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
シカゴはオセアニア通貨、及び円で米ドルロングを積み上げてきました。豪ドルもNZドルも目安となるそれぞれ10万枚、1万枚までに近いポジションになっています。一方でユーロは更にスクエアに近く、まだユーロドル相場の方向感を持っていません。
豪ドルですが、目安となる10万枚方向に豪ドルショートを積み上げています。しかも豪ドルロング減・同ショート増でのポジションになっているので、豪ドル先安観を強めています。締日終値の相場はここ2週連続で0.72台前半ですので、売り増していることになります。4週前の締日底値0.7102の時には一度ショートカバーをしているので、今度もスポットがその水準になった時にショートカバーするのか、あるいは一段安を見ているかを確認します。NZドルも目安となる1万枚方向へのNZドルショート積み上げになっています。締日終値は2週前とほとんど変わらない0.6811〜12ですので、持ち値付近の推移が続いています。豪ドル同様に4週前の締日終値(0.6745)が最近の底値ですので、今週以降ここを切るか否か、そしてポジションを積み増すか否かをみます。
ドル円は約9,000枚程度ドルロングを増やしてきました。前回締日の終値が114円81銭、今回1月4日締日終値が116円16銭ですので、この1週間で1円35銭程度のドル高でロングを増やしています。先週金曜日・昨日と1円近くの円高になっているので、今日の締日で再度押し目買いしていれば、10万枚に向けてドル先高を見ていることになります。本来ならこれにユーロがドルロングを増やし始めていれば4通貨共にドル全面高の相場になりますが、ユーロはまだスクエアで、まだ1.12以下のユーロ安を想定していない様です。従いまして、現状ではドル>ユーロ>豪・NZ・円になっています。
先週のシカゴは、ロング1,800枚減、ショートも1,400枚減で、ネット400枚のショートポジションを積み上げました。目安となるネット1万枚に近づく動きになっていますが、総枚数では減らしており、リスク軽減しながらの積み上げとなっています。チャートを見ると、前週に続き、赤のNZドル安トレンドライン0.6760〜0.7110内にいます。ポジション減らしてのショート増ですが、相場が上がっても戻り売りのパターンを崩さずにいくと思われます。できれば今日の締日に0.6760を切って終われば、シカゴはショートにある程度の安心感がでると思います。
さて実際の相場は、8月底値と12月下旬の底値を結んだサポートである0.6720がまだ守られています。週足では0.6660〜0.7130のNZドル安トレンドラインを形成しており、今週も日足で0.6720を切って終わった時に、次の目安となります。上値も0.6860〜70の抵抗線が重く、今週も0.6720〜0.6860レンジのどちらを抜けるかの動きとなります。この上値を越えればNZドル安下で戻り高狙いとなり、0.6920、0.6980、0.7000〜10の順にある抵抗線を試す流れです。一方で下限は週足の0.6680を切って終ると、引き続き0.6500方向トライになります。(1NZドル=0.6770米ドル、1月11日14:40)
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