A＄シカゴポジション（2022年1月4日現在）

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

シカゴはオセアニア通貨、及び円で米ドルロングを積み上げてきました。豪ドルもNZドルも目安となるそれぞれ10万枚、1万枚までに近いポジションになっています。一方でユーロは更にスクエアに近く、まだユーロドル相場の方向感を持っていません。
豪ドルですが、目安となる10万枚方向に豪ドルショートを積み上げています。しかも豪ドルロング減・同ショート増でのポジションになっているので、豪ドル先安観を強めています。締日終値の相場はここ2週連続で0.72台前半ですので、売り増していることになります。4週前の締日底値0.7102の時には一度ショートカバーをしているので、今度もスポットがその水準になった時にショートカバーするのか、あるいは一段安を見ているかを確認します。NZドルも目安となる1万枚方向へのNZドルショート積み上げになっています。締日終値は2週前とほとんど変わらない0.6811〜12ですので、持ち値付近の推移が続いています。豪ドル同様に4週前の締日終値（0.6745）が最近の底値ですので、今週以降ここを切るか否か、そしてポジションを積み増すか否かをみます。

ドル円は約9,000枚程度ドルロングを増やしてきました。前回締日の終値が114円81銭、今回1月4日締日終値が116円16銭ですので、この1週間で1円35銭程度のドル高でロングを増やしています。先週金曜日・昨日と1円近くの円高になっているので、今日の締日で再度押し目買いしていれば、10万枚に向けてドル先高を見ていることになります。本来ならこれにユーロがドルロングを増やし始めていれば4通貨共にドル全面高の相場になりますが、ユーロはまだスクエアで、まだ1.12以下のユーロ安を想定していない様です。従いまして、現状ではドル＞ユーロ＞豪・NZ・円になっています。

シカゴはロング4,200枚減、ショート3,400枚増で、差し引き7,600枚のネット豪ドルショート増になりました。総枚数では4週連続でポジション減になっていますが、ロング手仕舞いのショート増ですから、豪ドル先安観を確認したポジション形成になっています。チャートを見ると、青い棒線のポジションは前回の最大ショートと並ぶ水準（約9万枚）まできました。ここから積み増していけば、一段安を見ている事が確実になります。相場はレンジが広い方の黒の豪ドル安トレンドラインが0.7070〜0.7610にあり、もう1本は0.7230〜40ですので、現在は0.7070〜0.7240レンジで推移していることになっています。今日の締日も0.7250以上の終値だけを注意します。

実際の相場は、先週まで守られていた短期豪ドル高トレンドラインの下限0.7160を切っています。短期も豪ドル安に変わるかのポイントにいます。現在はそのラインが0.7190で抵抗線に変わっています。今日以降0.7200以上で終わればトレンド内に回帰しますが、現状では豪ドルの下値リスクが高くなり、シカゴポジション通りの方向に進んでいます。一方、週足の豪ドル安トレンドラインは0.7000〜0.7490にあり、もう一段下げたラインは0.6900（〜0.7490）にあります。流れはこの週足の下限0.70に向かっての豪ドル安になります。この途中のサポートとして、0.7120〜30、0.7080〜90、0.7040〜50、0.70の順になっています。上値は上記の0.7200を越えていくことが必要です。この場合には0.7240、0.7270、0.7320の順に抵抗線あります。（1豪ドル＝0.7189米ドル、1月11日14：40）