シカゴポジション(CME)307
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年11月2日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、ドルに対しては4通貨まちまちの動きとなりました。豪ドルは僅かながらも米ドルロング増になりました。先週の繰り返しになりますが、ショート開始(6月)のスポットが0.7750、5万枚に乗せた週が0.7350ですので、持ち値としては単純に見ても0.7550付近になります。先週締日NY終値が0.7428、前々週が0.7499でしたので、相場は下がりポジションとしてはやれやれとなり、更に現在のスポットが0.74絡みですのでまだショート攻めで行ける感じです。ショート期間はまだ5ヶ月間ですので、今後も十分に攻めていけます。やはりスポットが0.75付近になった時に売り上がりするのか、手仕舞い始めるのかを見たいと思います。
NZドルは押し目でNZドルロングを積み上げてきました。ネットで14,000枚弱まで積み上げています。概ね16,000〜17,000枚が上限目途ですので、そろそろ一度ポジション調整してもおかしくない水準に入ってきています。直近高値が0.7220付近、現在はまだ100ピップス程度のNZドル安ですので、今週相場が下がり、明日の締日で15,000枚以上になっていれば、そろそろNZドルロングも一度調整する可能性が高まります。
円は10万枚のネットドルロングを3週連続で維持してきました。ネットポジション自体はほとんど変わらず、総枚数で2万2000枚弱減らしています。特に円ロングの枚数が僅か2万枚ですので、相場が上がっても下がってもヘッジしてくる可能性が高いと思います。ドルロング攻めの期間が長くなっているので、10月12日以降では押し目の無かった112円台に突入した時のポジションを見ていく必要があります。そこでポジションを減らしていくのか、15万枚方向へドル押し目買いするかで見極めたいと思います。113円未満がなければこのままでドルロングで行くと思います。ユーロは一段とポジションを減らし、完全に様子見となっています。相場は1.15を維持できるか否かのレベルにいますが、1.15以下の相場観を持ち合わせていない様です。突っ込み売りは避けた方が良いかもしれません。
先週のシカゴは、ロング3,000枚増、ショート1,900減で、差し引き4,900枚のNZロング増になりました。再度押し目でNZドル買いとなりました。しかもNZショートを減らしいているので、先行きのNZドル高観が強まっています。チャートを見ると、前回は赤のNZドル安トレンドライン0.6800〜0.7150の上限を少し超えて終わりましたが、先週締日では戻されており、まだ終値ベースのチャートではNZドル高を示唆していません。〇印内ではNZドルロング3段上げの開始時点2020年12月の14,000枚ロングと肩を並べました(緑の横線)。ここから17,000枚まで積み上げていくのかを注目したいと思います。ロング攻めの期間ではまだ初期段階ですので、昨年末と同じ事が起きてもおかしくありません。
さて実際の相場は、今年8月中旬底値からのサポートが0.6915、平行に上げた抵抗線は0.7245となり、まだNZドル高トレンドラインを形成しています。但し、一段上げの短期的なNZドル高のサポート0.7130を切りかけていますので、やや下押しリスクが高くなっています。0.6915までの間に0.7040、0.6960のサポートがあります。上値は0.7150〜60に抵抗線あるので、日々0.7170以上のNY終値を確認したいところです。今回一段の押し目があった時にシカゴがロングを積み増すか否かを見たいと思います。(1NZドル=0.7129米ドル、11月08日14:15)
シカゴNZドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
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