豪ドル/円、調整局面入り。中期は“強気”を維持。
11/2、オーストラリア準備銀行は、市場の予想通り政策金利(キャッシュレート)を現行の0.1%に据え置くことを決定しました。景気回復やインフレ高進を踏まえ、3年債利回りの0.10%目標を撤廃しましたが、声明では、「来年2月中旬まで週40億豪ドルの国債買い入れを継続する」「RBAはインフレ率が持続的に2-3%の目標範囲内に収まるまで利上げをしない」「利上げの条件が整うには一定の時間がかかる公算」「インフレ率は上昇したが、まだ低い」など、これまで同様に金融政策に対する慎重な姿勢を変えていません。為替市場では経済活動の再開による景況感の改善期待に国債利回りが急上昇し、豪ドルの上昇に繋がっていましたが、今回の声明内容がややハト派的と受け止められて金利が低下したこと、エネルギー価格の下落を受けて資源国通貨の調整売りが入ったことから豪ドルは対米ドル、対円で反落しています。
チャートを見ると、日足は9/22に付けた78.85を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、終値ベースで84円割れを見た場合は下値リスクが高くなります。また85〜86円ゾーンでの揉み合いから直近の陰線(11/4)が下抜けており、10/21に付けた86.25で目先天井を確認した可能性が生じています。日足の上値抵抗は84.40-50,84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.80-90,83.10-20,82.60-70にあります。84円割れで終えた場合は、調整局面入りの可能性が高くなり下値余地を探る動きへ。さらに、82円台を維持できずに終えた場合は80円方向への新たな下落リスクが生じます。逆に86円台を回復して終えれば“強気”の流れに戻します。21日移動平均線は84.59にあり、これを下抜けて下値リスクが点灯中ですが、120日、200日線は82.34と82.78に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”を維持しています。
一方直近の週足は小陽線で終え、上値トライの可能性に繋げていますが、上昇余力の強いものではなく、今週は上値を追い切れずに陰線引けとなる可能性が高くなっています。84円割れで終えた場合は一段の下落リスクが生じます。週足ベースで見た上値抵抗は85.00-10,86.00-10に、下値抵抗は84.00-10,83.50-60,83.00-10にあります。現状下での可能性が低いと見ますが82円割れで越週した場合は一段の下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は82.76と80.81にあり、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
11/4現在、31週移動平均線は82.76に、62週線は80.81にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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