3. オーストラリアドル週報(2021年10月第5週）

オーストラリアドル週報(2021年10月第5週）

消費者物価指数、小売売上高、生産者物価指数が予想を上回り、豪ドルは対米ドル、対円で上昇しています。

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オーストラリアドル週報(2021年10月第5週）

豪ドル/円、上値余地を探る動き。中期も“強気”。84円割れでトレンドに変化。

10/27に発表された豪7-9月期の消費者物価指数（CPI）は前期比+0.8％、前年比+3.0％と市場予想とほぼ一致しました。また、10/29に発表された9月の小売売上高は、前月比+1.3％と4ヵ月振りのプラスとなり、また市場予想の+0.3％を大きく上回りました。前年同期比でも+1.7％の高い伸びを示しています。感染拡大の制限措置が一部緩和されたことが影響したものとみられています。また、7-9月期の生産者物価指数（PPI）も前期比+1.1％、前年比+2.9％と前期の+0.7％、同2.2％から大幅な伸びを示しています。これら指標の発表を受けて豪ドルは対米ドル、対円で上昇しています。

チャートを見ると、日足は9/22に付けた78.85を直近安値として下値を切り上げる流れを維持していますが、10/21に付けた86.25を直近高値として85〜86円のレンジ内で揉み合い状態が続いています。下値を切り上げる流れに変化が認められませんが、10/21の高値を上抜けて終えるまでは上値余地も拡がり難い状態です。一方で下値も84.60〜85.00ゾーンに強い抵抗が出来ており、下値余地も限られる展開が予想されます。上値抵抗は85.70-80，86.20-30，87.00-10に、下値抵抗は85.30-40，85.00-10，84.60-70にあります。短期トレンドは84円割れで終えない限り、変化しません。21日、120日、200日移動平均線は83.58，82.33，82.65に位置しており、短・中期トレンドをサポートしています。

一方直近の週足は十文字の寄せ線に近い形の足で終えています。上下の抵抗を攻めきれずに寄り付き水準に戻した形ですが、今週は再び上値トライの動きが強まっています。短・中期ともにトレンドが強い状態を維持しており、反落した場合でも深い押しにまだ繋がり難いと見られます。但し84円割れで終えた場合は調整局面入りの可能性が生じます。週足ベースで見た上値抵抗は86.00-10，87.10-20，87.50-60に、下値抵抗は85.00-10，84.00-10にあります。中期的な上値抵抗は88円台にあります。現状下での可能性が低いと見ますが82.50割れで越週した場合は一段の下落リスクが生じます。31週、62週移動平均線は82.76と80.71に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。短期トレンドは84円割れで下値リスクが点灯しますが、中期トレンドは80円割れで越週しない限り、変化しません。

豪ドル/円、上値余地を探る動き。中期も“強気”。84円割れでトレンドに変化。

10/28現在、31週移動平均線は82.76に、62週線は80.71にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。

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