豪ドル/円、上値余地を探る動きが継続中。中期も“強気”。
今週はオーストラリア独自の注目材料がありませんでしたが、エネルギー価格の上昇やサプライチェーンの問題で物価の上昇圧力が収まらない中、米国10年債利回りは一時1.70%台に乗せる場面がありました。日米ファンダメンタルズ格差、金利差によるドル買い/円売りが強まる一方で、世界的な物価の高止まり傾向とこれに伴う景気減速への懸念も生じており、ドル全面高の流れは一服した感があります。足もとでは緩やかな景気拡大基調に変わりないものの、長引くサプライチェーン問題と物価上昇圧力で世界経済の先行きに不透明感が広がりつつあります。こうした中、為替市場は資源国通貨を中心に買い動意が強まる展開となっており、豪ドルは、対米ドル、対円で上値トライの動きが継続中です。
チャートを見ると、日足は9/22に付けた78.85を直近安値として下値を急角度で切り上げる流れを変えていません。直近の日足(10/21)が値幅のやや大きい陰線引けとなり、急上昇の流れが一服していますが、日足の形状は崩れておらず、短期トレンドは強い状態を維持しています。短期トレンドは84円割れで終えない限り変化しません。日足の上値抵抗は85.70-80,86.10-20、86.80-90に、下値抵抗は84.90-00,84.60-70,84.10-20にあります。21日、120日線、200日線は82.44,82.31,82.51に位置しており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
一方直近の週足は高値圏で引ける大陽線で終えており、この足が5月につけた85.80を基点とするレジスタンスラインをしっかり上抜けており、中期トレンドも強い状態に戻しています。今週の週足ベースで見た上値抵抗が85.10-20にあり、21日時点では実体ベースで上抜けきれていませんが、上抜けて越週した場合は来週以降一段の上昇に繋がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は85.80-90,87.10-20に、下値抵抗は84.80-90,84.00-10にあります。中期的な上値抵抗は88円超えから厚くなります。現状下での可能性が低いと見ますが82.50割れで越週した場合は下値リスクが高くなります。31週、62週移動平均線は82.71と80.55に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに戻しています。短期トレンドは84円割れで下値リスクが点灯しますが、中期トレンドは80円割れで越週しない限り、変化しません。
10/21現在、31週移動平均線は82.71に、62週線は80.55にあり中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
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