トルコリラ円レポート月曜版
〇先週のトルコリラ円、週間レンジ前週から更に狭めわずか12銭、過去10年間で最低値幅記録
〇利下げの見方広がり、対ドルでは9/29の最安値を抜け史上最安値を更新する動き
〇ドル円でドル買い・円売りが加速し、対円では横ばいとほとんど動きが見られない状況
〇今週は対ドルでは売られるものの対円では横ばいでのもみあいという流れになってくる
〇今週は12.37レベルをサポートに12.70レベルをレジスタンスとする週
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、「横方向の動きを継続すると見て、12.37レベルをサポートに12.69レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が12.45レベル、高値が12.57レベルとなり、週間レンジを前週から更に狭めてわずか12銭レンジと、過去10年間のトルコリラ円で最低値幅を記録しました。
先週のトルコリラ円は、4日に発表された9月CPIは8月CPIから若干の上昇とはなったもののコアCPIが16.98%と前回利下げした政策金利18.0%よりは低いという点で21日のトルコ中銀会合で0.5〜1.0%の追加利下げがあるかもしれないという懸念が燻っています。CPI発表直後には次回は据え置きだろうとの見方が多かったのですが、エルドアン大統領が利下げを9月まで行わなかったことから中銀総裁に不満を持っているとのヘッドラインが8日に出てきたことで、次回も利下げをするかもしれないという見方が急速に広がりました。
この動きからトルコリラは対ドルで9月29日の最安値を抜け史上最安値を更新する動きとなっています。しかし、ドル円も先週後半はドル買い・円売りが加速したこともあって、対円では横ばいとほとんど動きが見られない状況となりました。
21日の中銀会合まで10日しかありませんので、それまでトルコリラは売られやすい流れが続きそうですが、ドル円も2019年のドル高値を上抜けたことで更なるドル買いの動きが考えられ、結果として今週はトルコリラも対ドルでは売られるものの対円では横ばいでのもみあいという流れになってくると考えられます。
今週は細かい経済指標はありますが、それほど重要度は高くありませんので、さっそくテクニカルに移ります。今週は対ドルでの動きを確認するため、ドルトルコリラの週足チャートを見ておきます。
今年安値を起点とした上昇N波動を考えると、フィボナッチ・エクスパンションで50%エクスパンションが9.2066、61.8%エクスパンションが9.4305となっています。9.0の大台突破は今日明日に見てもおかしくありませんので、その後のターゲットとしては9.20水準と現行水準から3%程度のトルコリラ安水準です。
しかしドル円も現在すでに112円台後半へと円安が進み仮に3%円安となると116円超えとなります。あるか無いかと考えるとあってもおかしくは無いものの、ドル円は115円の大台超えはそれほど簡単では無いのではと考えると、どこかでトルコリラ安>円安という動きになり、トルコリラ円は12円の大台トライという流れになってきそうです。12円と115円の時のドルトルコリラは9.58水準です。
これはあくまでも長期的な見通しなので今週についてはいつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)をご覧ください。
最近ずっと引いてある2本の水平線(9月20日週のレンジ)ですが、そろそろ動きが出てくるとしても、今週はこのレンジ内での動きに留まると予想します。今週は多少はレンジを拡大しても横方向のもみあいと考え、12.37レベルをサポートに12.70レベルをレジスタンスとする週を見ておくこととします。
※ポイント要約は編集部
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