シカゴポジション(CME)302
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年9月28日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴは、前週に続き上記4通貨はまちまちの動きとなりました。豪ドルはショートを、NZドルはロングをそれぞれ積み増しています。但し、両通貨共に売り買いのポジションを落としての積み上げで、かなりリスクを低減しています。まず豪ドルは前週よりネットロングが800枚増になりました。依然として豪ドル先安観を維持しています。余程相場がアゲインストにでも行かない限りはこのままキープする感じです。但し、最大ネットポジションの10万枚までは残り少ないので、ここからの売り上がりは厳しいと思います。逆に相場がポジション通りの方向になると、ロングの枚数を積み上げてきそうです(ポジション両建てで手仕舞い)。NZドルはネット2,100枚のロング増で遂に1万枚に乗せてきました。しかしながら相場は逆方向に行っているので、どこまでキープできるか、あるいは買い下がりするのか微妙となっています。
今回のロング増はショートポジションの手仕舞い(相場から見て利確と思われます)での流れとなっているので、この先もオセアニア通貨安米ドル高の括りでいくと一気にポジション解消になるかもしれません。逆に大きな豪ドルショートポジションを手仕舞して、オセアニア通貨高米ドル安になるしかNZドルロングをキープできそうにありません。また豪ドル対NZドル相場でみても先週より豪ドル高になっているので、このポジションに見立てても悪い方向になっています。
円はやっとドルロングを増やしてきました。持ち値が悪い状態が続いていましたが、相場が大きくドル高方向に流れました。但し、先週金曜日からは1円以上の円高となっているので、明日のシカゴ締日にドルロングを増やしていれば、まだまだドル先高観が強いことになります。懸念されるのはドルロングの期間が長くなっていることです。ユーロは遂にスクエアにしました。前回1.16〜1.19レンジで次の一手としましたが、現在は下限を切れ始めているので、これが次のポジション傾斜への切掛けになるか、今後1ヶ月程度様子見みる必要があります。
シカゴはロング6,300枚減、ショート5,500枚減で、差し引き800枚の豪ドルショート増になりました。前回一気に2万5400枚もの両建てポジションを膨らせましたが、1万1800枚も手仕舞っています。チャートを見ると、黒の豪ドル安トレンドラインは0.7290〜0.7700付近にあり、終値は下限を切れているので、まだまだショート買い戻しには余裕がありそうです。今週も明日の締日で0.7300以上に乗せてくるのかをウォッチしたいと思います。
さて、実際の相場は9月29日付け豪州住宅建設許可件数予想時に添付した日足チャート内で、豪ドル安トレンドの中で目先は0.7220〜0.7320で横這いを継続しているとしましたが、その29日に0.7170付近まで売られて下抜けましたが、僅か1日で戻しています。当面はまだこのレンジを見ておきます。但し、一度下抜けているので、流れは豪ドル安トレンドを確認しています。そのレンジは0.7140〜0.7430です。従いまして、サポートは0.7170、0.7140の順にあり、0.7110のサポートがダブルボトムです。上値は0.7320を越えると、0.7370、0.7400〜10、0.7430の順に抵抗線が控えています。豪ドル高方向に戻すには最後の抵抗線越えが必要です。(1豪ドル=0.7274米ドル、10月4日14:15)
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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