豪ドル/円、上値の重い展開。80円割れで下値リスクが点灯。中期も弱気。
9/28に発表された豪8月の小売売上高は▼1.7%でした。大都市のロックダウンの影響を受けて3ヵ月連続のマイナスとなりましたが、前月の▼2.7%からは改善し、また、市場予想の▼2.5%より下落幅が小さいものに留まりました。予想ほど悪化しなかったことから豪ドルは対円、対ドルで上値トライの動きが強まったものの、アメリカの量的緩和縮小と利上げ観測による金利上昇や、債務上限枠の引き上げの難航が伝えられる中で株価が下落し、リスク回避のドル高、円の買い戻しの動きが強まる展開となり、豪ドルは対米ドル、対円で上値を切り下げています。
チャートを見ると、日足は9/22に付けた78.85を直近安値として反発に転じましたが、9/28に付けた81.31を戻り高値として反落、上値を切り下げる流れに戻しています。現状は調整的な押しの範囲内ですが、81.20-30の上値抵抗にぶつかっていることや、対米ドルでのトレンドが弱いことから、反発余地が限られ易く、81.30超えで終えるまでは上値余地も拡がり難い状態です。また、80円割れで終えた場合は、78〜79円台の足元の強さを再確認する動きが強まり易くなります。さらに78円割れで終えた場合は新たな下げトレンド入りの可能性が高くなり、下落余地がさらに拡がり易くなります。日足の上値抵抗は80.80-90,81.20-30に、下値抵抗は80.00-10,79.60-70,78.90-00にあります。21日移動平均線は80.55にあり若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。しかし、120日線、200日線は82.43と82.28に位置しており。中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあります。
一方直近の週足は、下ヒゲがやや長く実体の小さい“タクリ足の陽線”で終えています。下値トライに失敗した形となったことから、今週初から上値トライの動きが先行しましたが、上値を切り下げる流れからは上抜けられずに反落しており、下値リスクがより高い状態です。週足の終値ベースで82円台を回復して越週するまでは下値リスクに警戒が必要です。また、79円割れで越週した場合は下値リスクが再び高くなります。今週の週足ベースで見た上値抵抗は、80.80-90,81.20-30,82.00-10に、下値抵抗は80.00-10,79.00-10,78.00-10にあります。31週移動平均線は82.71にあり、中期トレンドは弱いままですが、62週線は80.16にあり、短期的な下値抵抗として働いています。週足が82.00超えで終えれば下値リスクが後退、逆に日足が78円割れで終えるか、週足が79円割れで越週した場合は再び下値リスクが高くなります。
9/30現在、31週移動平均線は82.71にあり、中期トレンドは“豪ドル弱気”の流れにあるが、62週線は80.16にあり短期的な下値抵抗として働いている。
オーダー/ポジション状況
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