南アランド週報:『方向感に欠ける値動きが継続。来週も主体性に欠ける展開を想定』(10/2朝)

南アランド円相場は、9/10に記録した約2ヵ月ぶり高値7.81円をトップに反落に転じると、9/21にかけて、約1ヵ月ぶり安値となる7.33円まで下落しました。

南アランド週報:『方向感に欠ける値動きが継続。来週も主体性に欠ける展開を想定』(10/2朝)

『方向感に欠ける値動きが継続。来週も主体性に欠ける展開を想定』

〇南ア円、ドル全面高、南ア指標不冴え等で週後半にかけ7.33まで下落
〇その後は南アのコロナ警戒レベル引き上げ、PMIの改善で7.48まで上昇、7.45前後で越週
〇南ア円主要チャートポイントを下抜けテクニカルの地合い弱い
〇ファンダメンタルズも南ア円下落を意識させる材料増えつつある
〇南ア円反落をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.30ー7.60

今週のレビュー(9/27−10/1)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.40円で寄り付いた後、@対主要通貨で加速するドル高圧力(米早期利上げ観測の高まり→米長期金利急上昇→米ドル高→新興国通貨下落)や、A南ア4ー6月期非農業部門就業者数(結果0.9%減、予想0.1%増)の冴えない結果、B南アフリカと経済的な結びつきの強い中国の景気減速懸念、Cエネルギー価格の急上昇(南ア経済への下押し圧力)、D南ア株の軟調推移が重石となり、週後半にかけて、週間安値7.33円まで下落しました。しかし、一目均衡表雲下限に続落を阻まれると、E南ア政府による新型コロナ警戒レベルの引き下げや、F南ア8月貿易収支(結果424億ZARの黒字、予想350億ZARの黒字)の黒字幅拡大、G南ア9月製造業PMI(結果56.8、予想55.3)の良好な結果、H短期筋のショートカバー(米長期金利低下→新興国通貨反発)が支援材料となり、週末にかけて、週間高値7.48円まで上昇しました。引けにかけて小反落するも下値は堅く、本稿執筆時点(日本時間10/2午前5時15分時点)では7.45円前後で推移しております。

来週の見通し(10/4−10/8)

南アランド円相場は、9/10に記録した約2ヵ月ぶり高値7.81円をトップに反落に転じると、9/21にかけて、約1ヵ月ぶり安値となる7.33円まで下落しました(今週は一目均衡表雲下限をバックに下げ渋るも引き続き安値圏で上値重く推移)。この間、一目均衡表転換線や基準線、90日移動平均線や200日移動平均線といった主要チャートポイントを軒並み下抜けするなど、テクニカル的に見て、地合いの弱さを印象付けるチャート形状となっております。

ファンダメンタルズ的に見ても、@南ア経済を巡る先行き不透明感(JPモルガンやフィッチ・レーティングスは同国に対する弱気な見解を発表済み)や、A南アフリカと経済的な結びつきの強い中国を巡る景気減速懸念、Bインフレ高進に伴う南アランドの実質金利低下(脆弱な南ア経済を背景に南ア中銀はインフレ退治の利上げに踏み込みづらい環境→利上げ出来ない為、インフレ高進は実質金利に低下圧力→南アランド売り)など、南アランド円相場の下落を連想させる材料が増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では引き続き、南アランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします。尚、来週は南アフリカの経済イベントが予定されておらず、また南アランドと経済的な結びつきの強い中国も国慶節で大型連休入りしていることから、米経済指標を睨みながらの主体性に乏しい展開(米ドル主導の展開)を想定いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.30ー7.60

注:ポイント要約は編集部

『方向感に欠ける値動きが継続。来週も主体性に欠ける展開を想定』

南アフリカランド円日足

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