CRBインデックス(21/8/26)

ここではCRBインデックスから物価がどのように動いてきたのかを見てみます。

CRBインデックス(21/8/26)

CRBインデックス

いよいよ明日に迫ったジャクソンホールですが、正式名称が「経済シンポジウム」ですし、パウエルFRB議長の講演テーマも「経済見通し」ということで、ファンダメンタルの話のみで金融政策に関連する話題は出ない可能性もあります。というよりも出ない可能性のほうが高いかもしれません。

これまでパウエル議長はハト派代表としてテーパリングも複数回の議論を経た上で前もって知らせるとしてきましたので、9月FOMCよりも前に話題として取り上げるとタカ派的であれば株式市場反落の材料となりますし、ハト派だとしてもFOMC内の意見はよりタカ派なはずと市場参加者に変な思惑を与えるきっかけになりかねません。

明日までは具体的には触れず、来週の雇用統計と14日のCPIの結果を見た上で22日のFOMCで議論を進めるという方向が誰にとっても安全策のように思えます。ということで、あえて触れないという直前の見方を示した上で、本日はCRBインデックスを見たいと思います。

CRBインデックスは国際商品指数としてCRB社が算出を始め、現在では「トムソンロイターCRBインデックス」が正式名称で19種類の商品からリフィニティブ社(旧トムソンロイター)が算出しています。そして、多くの原材料や農産物を含んでいることからインフレの先行指標という見方がされているわけです。

上述した9月14日のCPIは昨年8月との比較で減速する可能性が高いという見方をしてきましたが、どうも足元の価格上昇が更に進んでいる可能性もあり、そうであるとすると全く減速しないインフレという見方がされ、9月FOMCに向けて急速にテーパリング思惑再燃という動きになる可能性があります。

CPIの構成とは全く異なるものの、ここではCRBインデックスから物価がどのように動いてきたのかを見てみます。CRBインデックスは先物取引が行われていますのでザラバでも価格変動を確認できます。以下のチャートは日足チャートとなります。

CRBインデックス

5月以降は拡散型ウェッジの中で上下しながら確実に上昇しています。7月高値を上抜けるとテクニカルにも一段の上昇につながりそうですが、8月だけを見ると今のところは落ち着いているとも言えそうです。ただ年初の167水準から現在は216と29%も上昇していることを考えると今後も物の価格が上昇する流れは止まらず、PPIの上昇、CPIの上昇へと波及していくという点は無視できません。

テーパリング開始の時期以上に緩和縮小ペースが加速する流れを来年は見ることになるか、先のテーマをそろそろ考え始めなくてはならないようです。

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