米6月雇用統計の予想(21/7/2)

日本時間2021年7月2日21時30分に発表予定です。

米6月雇用統計の予想(21/7/2)

米6月雇用統計の予想

本日は恒例の米雇用統計の数値が発表されます。前回5月は、下表@、Bが予想を上回りましたが、注目のNFPがやや低い数値となりました。同月のADP社民間雇用者数が97.8万人(⇒今回88.6万人に下方修正)もの大幅増だった為、発表前に期待感が高まり、結果は失望となった様です。6月はADP社が69.2万人増となり、前月の下方修正を加えるとほぼ事前予想の60万人でした。しかしながら相場は予想を上回る数値と捉え、ドルが買われて111円台乗せになりました。しかし10年債金利は一時軟化し、株価は堅調ですがほぼ横這いですので、ADP発表以降の対円でのドル買いはやや期待先行になっているかもしれません。
さて、直近のFOMCでは2023年に0.25%の利上げを2回との見方になりました。今回の数値次第では、市場は利上げ前倒しの催促相場になるかもしれません。やはり発表後の10年債金利と株価の動向を見ておきたいと思います。

今回の予想

今回の予想

(7月2日9時現在)

NFPとADP社

NFPとADP社

前回5月数値は、全体的には好数値といえます。失業率は改善、平均時給は大幅な伸びを示しました。NFPは予想を下回りましたが、ADP社の流れにほぼ一致する数値でした。
今回6月は失業率が一段の改善、NFPは前月より増加ですが、ほぼADP社と同じ水準予想です。また平均時給は5月の高い伸びからの+0.3%ですので、決して悪い数値ではありません。さて、注目のNFPですが、今回予想通りになると、コロナ以降のADP社とほぼ同じ水準になります。コロナ期の雇用喪失で246万人(=NFP2216万人−ADP1970万人)の差がありますが、公務員がカウントされているNFPから勘案すると、ここまでの改善が妥当を思えます。
予想レンジ上下限では▼728.6〜▼663.3万人ですので、仮にレンジ上限がでてもおかしくない数値と思えます。4月・5月の修正を含めた数値をみたいと思います。

下図はドル円の週足チャートです。少し長めに取りました。ラインAは2019年4月高値から引いた抵抗線で現在112円20銭付近にいます。年始底値からのサポートBが110円00銭まで上昇しており、AとBでアセンディングトライアングルに近い形です。このBから平行線に上げたCは112円00銭でドル高トレンドラインを形成しています。また2020年6月高値を起点としたDは111円40銭にあり、現在はやや上抜きかけています。今日週足ができますので、Dを越えて終わればCとAを狙える形になります。
相場自体かなり収斂の極みまできているので(AとBで2円20銭のレンジ)、今後数週間の動きは重要になりそうです。

NFPとADP社 2枚目の画像

(2021年7月2日13:15、1ドル=111円57銭)

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