豪ドル円、84.80超えで下値リスクがやや後退。82円割れで終えた場合一段の下落へ。
7/1に発表された5月の豪貿易黒字は96.81億豪ドルと市場予想の105億豪ドルに届きませんでしたが、前月の+81.57億ドルからは黒字幅が拡大しました。鉄鉱石などの輸出が+11%となった一方、輸入は+3.0%の増加に留まりました。この指標は為替相場には影響ありませんでした。今週はセントルイス中銀総裁、ダラス連銀総裁のタカ派的な発言や、雇用関連指数(ADP全米雇用報告、新規失業保険申請件数の減少)が好調であったことを受けて、ドル全面高、円全面安となり、豪ドルは対ドルではじり安に、対円では小じっかりの展開となっています。米インフレ懸念が払拭出来ない状態にあり、市場は本日発表される米雇用統計に注目しています。
日足は週初に付けた84.19を戻り高値として上値をやや切り下げており、反発力の鈍い展開となっています。また、5/10に付けた85.80を直近高値として上値を切り下げる流れからは上抜けておらず、この日足の上値抵抗が84.70-80にあることから、終値ベースでこれを上抜けて来るまでは、下値リスクを残した状態です。しかし、一方で、6/21に付けた82.14は中期的なサポートポイントでもあることから、一旦底打ちした可能性も点灯しています。日足の上値抵抗は、83.60-70,84.00-10,84.40-50に、下値抵抗は83.00-10,82.50-60,82.00-10にあります。21日移動平均線は84.03にあり、短期的な上値抵抗として働いていますが、120日日線は83.35にありこれを挟んで推移しています。また、200日線は80.71に位置しており、中期トレンドをサポートしていますが、82円割れで終えた場合は、中期トレンドも変化します。
一方直近の週足は陽線で切り返しましたが、上値を切り下げる流れには変化なく、今週は再び下値余地を探る動きが先行しています。一方で、82円台の中期的な下値抵抗を守っており、これを守り切って反転に繋がる可能性を残しています。但し、この場合でも84.80超えで越週するまでは下値リスクを残します。また、上抜けて越週した場合でも86円台はまだ壁となりそうです。逆に、82円割れで越週した場合は新たな下落トレンド入りの可能性が高くなり、80円方向への一段の下落リスクが生じます。週足の上値抵抗は84.50-60,85.00-10に、下値抵抗は83.00-10,82.00-10にあります。31週、62週移動平均線は82.42と78.47に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れを維持しています。
7/1現在、31週、62週移動平均線は82.42と78.47に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりない。
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