豪州政策金利予想
現行の1.75%→1.50%へ利下げ予想 (予想レンジ幅:1.50%〜1.75%)。
明日の豪州中銀の政策金利は0.25%の利下げを実施し、1.50%に変更を予想するエコノミストが大半となりました。予想の判断材料として、低水準の実質金利を上げ、豪ドル安をキープする、結果として、低インフレから脱却するとのシナリオです。
仮に明日、利下げを実施した場合は次回(9月6日予定)には利下げ様子見となるものの、先々は一層の緩和予想となっています。2017年にはエコノミスト平均が1.25%(レンジ1.0〜1.75%)予想となっています。
政策金利推移
(前回議事録要旨)7月5日開催分、同月19日公表
委員達は最初にBrexitの影響について意見を交換した。資本市場はボラタイルになっているが、Brexit初日に起きた乱高下からは落ち着いてきた。重要な出来事として、英国ポンドが非常に安くなり日本円が高くなった。世界各国の債券価格が上昇したことである。英国の格付けは下がり、スイスは50年債までマイナス金利となった。また豪州10年債も歴史的低水準の1.95%まで下がった。また、これ以外では米国の雇用が極端に悪い数値となり、米国金利が軟化したことである。
豪ドルは米ドルに対して強くなり、貿易加重平均でも高くなった。また、英国の国民投票後、豪州内銀行の債券価格と国債価格のスプレッド差は拡大したものの、そのイールドは低いままで推移している。平均的な住宅借入金利も先行き低下傾向を示している。委員達は現状のキャッシュレートが下落する余地がまだ少しあることを確認した。
国内経済は前回6月会合以降からの指標見ると、あまり変わっておらず、第1四半期と比較して、予想よりも強いGDP数値になると見込まれる。但し、純輸出のGDPへの貢献は僅かになっている。これは鉄鉱石の輸出量が4月と5月に高い水準から下落したことによる。一方で石炭の輸出量は増加している。
消費は第1四半期は過去10年間で平均以上の伸びを示した。だが、今期は内容的にまちまちとなっている。小売は4月・5月で伸びた。これは少し寒い天候で、衣料品の小売りが伸びたもの。
企業関連では、設備稼働率が平均以上を示している。これは非鉱山関連が伸びており、鉱山関連の輸出減少を補っている。企業の借入は昨年と比較して大きくなっている。結果、企業投資は、不動産関連・小売・ホテルなどの分野で伸びている。一方で、非居住用ビルの建設許可件数は過去と比べて低い水準に留まっている。
雇用は5.75%付近の失業率で安定的に推移している。2016年はパートタイムの伸びで支えられ、フルタイムの雇用は過去の強さあ見られない。住宅価格はシドニーで上昇したが、その他幾つかの地域では下落した。先行きのインフレ期待はまだ平均以下に留まっている。
商品価格は前回会合時点よりは上昇した。現時点の会合までの豪ドルは、以前に見通ししたレベルで推移している。国内経済は非鉱山関連部門が最近のデータでもよくなっている。低金利は住宅含めた家計の手助けになっている。
委員達は現状の低金利を維持することが適切であるとして、現行のキャッシュレートを1.75%のまま据え置くことを決定した。
先々は経済データやインフレ指標で判断していくことになる。
(注)豪州中銀金融政策会合要旨は一部を和訳したものであり、詳細は金融政策要旨本文をお読みください。
オーダー/ポジション状況
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