豪ドル/円、短・中期トレンドともに弱気の流れ。
来週豪州で利下げも?
オーストラリア経済は引き続き緩やかな拡大基調を維持していますが、インフレ率が低いことや労働賃金が伸び悩む傾向にあることから、強い「消費力」も期待できない状況にあります。一方、注目の日銀金融政策決定会合では、追加緩和策として株式指数連動型の上場投資信託(ETF)の買い入れ額を3兆円規模で増額することなどが決定されました。政府の経済対策との相乗効果を狙ったものですが、発表直後は失望感から円高が急となり、豪ドル円も79円台から77円台まで急落しましたが、その後は落ち着きを取り戻しています。一方オーストラリアでも次回の8月2日の金融政策会合では利下げを実施する可能性もあり、豪ドルの下落要因として注意する必要がありそうです。
チャートを見ると、日足は7/15に付けた81.51を直近高値として上値を切り下げる流れに入っており、短期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。この日足の上値抵抗は80.50〜81.00ゾーンにあり、これをしっかり上抜けて来ない限り、上値余地も拡がり難い状態です。一方で、6/24に付けた72.53は長期的な下値抵抗ポイントにあたっており、中期的な底を見た可能性も高いと見られます。77.80-00に日足の抵抗がありますが、これを割り込んで終えた場合は76円方向への一段の下落リスクが生じます。
中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ
一方直近の週足を見ると、値幅の小さい陰線が出ており、単体では下げ余力の強いものではありませんが、31週移動平均線が81.29に位置しており、これにぶつかって反落していることや、2014年11月に付けた102.84を起点とするレジスタンスラインの下で推移しており、中・長期トレンドが弱い状態にあることから、上値余地も限られる展開が予想されます。この中期的な上値抵抗は84円台後半にあります。今週は続落の展開となっていますが、2手前の寄り付き安値の大陽線が短期的な立ち上げの可能性を示唆していることから、76円割れで越週しない限り、下値余地も限られる展開となりそうです。但し、75円割れで越週した場合は、月足、週足共に形状が悪化して、下落余地が更に拡がる可能性が高くなります。週足ベースで見た強い上値抵抗は80.80-00に、下値抵抗は76.00-10にあります。31週、62週移動平均線は81.29と85.28にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れにあります。
豪ドル/円【週足】
(7/28現在31週移動平均線は81.29に、62週線も85.28にあり、中・長期トレンドは豪ドル弱気の流れ)
オーダー/ポジション状況
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