ニュージーランドドル週報(2021年5月第4週)

NZ/円は大幅続伸して28日には2018年2月来の80円台乗せを見ています。

ニュージーランドドル週報(2021年5月第4週)

NZ/円、短・中期ともにNZ強気を維持。78円割れで終えた場合はトレンドに変化。

5/24、NZ1-3月期の小売売上高は前期比+2.5%と市場予想の▼1.8%を上回りましたが為替相場は反応しませんでした。しかし、5/26の金融政策決定会合で政策金利(オフィシャル・キャッシュレート)は市場の予想通り0.25%に据え置かれましたが、中銀声明で「予想通りに経済が進展した場合は、早ければ2022年9月までに0.49%、24年6月までには1.78%に達する」との見通しを示したことから、NZ10年債利回りが1.91%まで急上昇し、NZドルも対ドル、対円で急伸しました。さらに週末にかけては日本の大都市圏での緊急事態宣言の延長が確定的となったことから、円売り動意が強まり、NZ/円は大幅続伸して28日には2018年2月来の80円台乗せを見ています。

チャートを見ると、日足は4手連続陽線引けとなり、下値を急角度で切り上げています。この間に強い上値抵抗ポイントであった79.30-40を実体ベースで上抜けており、新たな上昇トレンド形成の動きに入った可能性が生じています。また、3/24に付けた75.63を直近安値として下値を切り上げる流れも維持しており、この日足の下値抵抗は79.00-10にあります。また、これを下抜けた場合でも昨年10月に付けた68.87を基点とするサポートラインの下値抵抗が78.20-30にあり、78円割れで終えない限り、短期トレンドは変化しません。日足の上値抵抗は80.10-20,80.40-50,81.00-10に、下値抵抗は79.60-70,79.30-40,79.00-10にあります。21日、120日、200日移動平均線は、78.76,76.57,74.27に位置しており、短・中期トレンドは“NZ強気”の流れにあります。

一方直近の週足は、陰線引けとなり79.50超えトライに失敗して越週しましたが、今週は78.00-10の抵抗を守り切って上値トライの流れに乗せており、陽線で切り返す可能性が高くなっています。また、今週足が79.42の直近高値を上抜けて、79.50超えで越週した場合は、揉み合いを上抜けて、新たな上昇トレンドを形成する流れに入った可能性が生じます。可能性が低いと見ますが78円割れで越週した場合は短期トレンドが変化します。さらに77.20-30の抵抗を下抜けて越週した場合は中期トレンドも変化します。週足ベースで見た上値抵抗は80.00-10、80.50-60に、下値抵抗は79.30-40,78.50-60にあります。31週、62週移動平均線は75.65と72.04に位置しており、中期トレンドは“NZ強気”の流れに変わりありません。

NZ/円、短・中期ともにNZ強気を維持。78円割れで終えた場合はトレンドに変化。

5/27現在、31週移動平均線は75.65に62週線は72.04あり、中期トレンドは“NZ強気”の流れにある。

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