豪ドル/円、上値がやや重い展開。83.50割れでトレンドに変化。
5/18に発表された5/4開催分の金融政策会合の議事要旨は特筆すべき変化はなく、債券購入プログラムについては「7月に債券買い入れを延長するかどうかを決定する」としています。また、19日に発表された1-3月期の賃金価格指数は+0.6%、前年比+1.5%で、2期連続の上昇でした。また、同日発表された5月の消費者信頼感指数は前月比▼4.8%と4カ月振りの悪化となりました。いずれも為替相場に影響はありませんでした。また、20日に発表された豪4月の失業率は5.5%と、市場予想の5.6%より改善しましたが、雇用者数が▼3.06万人(フルタイム:+3.38万人、パートタイム:▼6.44万人)と、事前予想の+1.5万人に届きませんでしたが、内容的にはパートタイマーの減少が主要因でさほど悪くない内容でした。21日に発表された豪4月の小売売上高は前月比+1.1%で、前月比で鈍化しましたが、事前予想の+0.5%を上回りました。為替相場はこれには反応せず、対米ドル、対円で上値がやや重い展開となっています。
チャートを見ると、5/10に付けた85.80を直近高値として上値を切り下げていますが、昨年10月に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れを守っており、短期トレンドは“豪ドル強気”の流れを変えていません。この日足の下値抵抗が84.20-30にあり、現状はこれを守った状態ですが、84円割れで終えた場合は日足の形状が悪化して下値リスクがやや高くなります。さらに83.50割れで終えた場合は短期トレンドが変化して一段の下落リスクが生じます。日足の上値抵抗は85.10-20,85.50-60,85.80-90に、下値抵抗は84.20-30,83.50-60,83.00-10にあります。21日移動平均線は84.57にあり、若干下抜けていますが、“ダマシ”の範囲内です。しかし、120日、200日線は、82.02と79.58に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は、続伸に繋げられずに小陰線で終えていますが、下値を切り上げる流れを維持しています。今週は85円台乗せに失敗して小幅続落しています。今週の週足の下値抵抗が84.20-30にありますが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクがやや高くなります。“ダマシ”の可能性を排除しても日足が83.50割れで終えた場合は2020年3月に付けた59.91を基点とする中期的なサポートラインを下抜けて、豪ドルの下落余地がさらに拡がり易くなります。逆に85円台を回復しして越週した場合は、上値トライの流れに戻します。週足の上値抵抗は85.10-20,85.80-90に、下値抵抗は84.20-30,83.50-60にあります。31週、62週移動平均線は80.76と76.83に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにあります。
5/20現在、31週、62週移動平均線は80.76と76.83に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れにある。
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
南アフリカランド(ZAR)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
南アランド円週報:『約1カ月ぶり安値を更新するなど上値の重い展開が継続中』(11/23朝)
南アランドの対円相場は、11/7に記録した約4ヵ月ぶり高値8.86円をトップに反落に転じると、今週前半にかけて、一時8.44円まで下落しました。
-
トルコリラ(TRY)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
トルコリラ円週報:『トルコ中銀は政策金利の据え置きを決定。一巡後の反発に期待』(11/23朝)
トルコリラの対円相場は、9/16に記録した史上最安値4.10円をボトムに切り返すと、11/15にかけて、約3カ月半ぶり高値4.56円(8/1以来の高値圏)まで上昇しました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
オーストラリアドル(AUD)の記事
Edited by:橋本 光正
2021.05.24
A$シカゴポジション(2021年5月18日現在)
シカゴは豪ドルロングを僅かながら積み上げましたが、まだネットで3,000枚ロングですので、いつでも手仕舞いできるポジションです。
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。