シカゴポジション(CME)283
シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。
主要通貨ポジション(単位:枚)(2021年5月18日現在の数値)
ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル
先週のシカゴはオセアニア通貨が様子見、円とユーロは対照的な動きになりました。豪ドルはロングを僅かに積み上げましたが、まだ方向感なしです。NZドルはロングの一部を利確してきました。一方、ドル円はドルロングの目安となる5万枚越えに積み上げてきました。前々週までのコストは108円30銭以上と見ていますが、先週18日締日までの5営業日(週間の)底値は108円66銭でしたので、ここで買い増ししたと仮定した場合、現在は含み益にはなっています。但し、際どい水準ですので、明日のシカゴ締日で109円台に乗れば安心感はでますが、逆に108円30銭切れた場合にはロングを積むのか、減らすのかを注目したいと思います。ユーロは先週に続きロングを積み上げています。ユーロ先高観は不変になっています。またユーロと円のポジション見ると、シカゴは円安トレンド継続との見方になります。ドル円でのポジション積み増しか減少はクロス円にも影響が出そうです。
シカゴは豪ドルロングを僅かながら積み上げましたが、まだネットで3,000枚ロングですので、いつでも手仕舞いできるポジションです。しかも内訳は総枚数減らすロング1,300枚減、ショート1,900枚減で、差し引き600枚のロング増でした。完全にリスクを減じる取引で、相場の方向線は依然として持っていないようです。昨年6月中旬以降、当時の豪ドルショートを手仕舞いしましたが、それ以降は1方向に1ヶ月以上ポジションを積み上げていくことはありませんでした。従い、まだシカゴと同じ方向でのポジション傾けはリスクが高いと思います。チャートを見ると、赤い豪ドル高トレンドライン内には回帰できず、黒のサポートラインに絡んだ動きになっています。このまま暫くこの傾向が継続しそうです。黒のラインは明日の締日で0.78付近にあります。現状のスポットは下回っているので、緑の0.7580〜90方向へのトライとなってもおかしくない動きです。
さて、実際の相場は0.7710〜0.7890の豪ドル高トレンドラインの下限まできています。下限を切れた場合は0.7670〜80、0.7580〜90の2つのサポートが次のトライ場面となります。逆にトレンドを守り切れば、0.7770〜80、0.7820の2つの抵抗線狙いになります。シカゴポジションがロングなので、切れた場合に各サポートで買い増すのか、それともスクエアにするのか注目したいと思います。ここ1年間の動きを見れば後者の可能性が高いと思われます。(1豪ドル=0.7727米ドル、5月24日13:40)
シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート
(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。
オーダー/ポジション状況
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