米4月消費者物価指数(CPI)予想
(2021年5月12日21時30分発表)
本日(12日)、米国4月消費者物価指数(CPI)が公表されます。いよいよFRBの金融政策会合でも指摘している短期的な物価高傾向が何ヶ月継続するかの始まりになります。当面はFRBが物価目標としているコアの数値(FRBはPCEコアを対象)に注目することとなりそうです。今回4月は全体では年率3.6%、コアでは2.3%で、目安となる2%を越えることになります。
前回3月数値は全ての項目で予想より若干上回りましたが、レンジの範囲内に収まりましたので、今回も大きく外れない限りはサプライズとはなり難いと思います。
従いまして、今回予想通りになった場合、
@コアCPI2%越えで、10年債金利にどの様な影響を与えるのか。
A金利が上がった場合にやや軟調気味な株価に影響がでるか。
B為替は金利高・ドル買いになるかを注目したいと思います。また、株価へのマイナス影響が出た場合にも、リスク回避のドル買いになるかを見たいと思います。
C予想を下回った場合も同様です。
2021年5月12日9時現在予想
(1)米国消費者物価指数(CPI)前月比ベース推移
(青い矢印は今回の予想値、赤はゼロ)
4月は伸びが下がります。オレンジ色の移動平均線はやや上昇を継続していますが、今回予想通りなら、5月以降も落ち着いてきます。
(2)米・CPIコア(青)とPCEコア(オレンジ)の前年比ベースの推移
(赤はFRBのインフレ目標値2%、緑より右は今回予想値)
3月のPCEコアは+1.8%でした。そして3月CPIは+1.6%でしたので、今回予想通りで、現状の傾向が続けば、4月のオレンジ色は2.5%越えの可能性もあり得ます。
(注:CPIは米労働省統計局が発表し、PCEは米商務省統計局が発表します。PCEには医療保険に関わる費用なども含まれているため、カバーされる範囲が広くFRBのインフレ指標に採用されています。)
下図はドル円の日足チャートです。中期トレンドはまだA(=108円30銭)とB(=110円10銭)のドル高を維持していますが、3月末高値からの抵抗線C(=109円40銭)とそこから下したD(=107円00銭)の短期ドル安トレンドと交差し、現在はAとCで収斂しています。レンジは108円30銭〜109円40銭で、残りは1円強です。
ドル高が維持出来ればCを上抜いて、B方向。逆にAを割るようだと、年始からのドル高が維持できなくなります。この場合はD方向狙いで、この手前のE(=107円51銭)がダブルボトムになります。
今週は今日のCPIと金曜日に小売売上高、鉱工業生産指数などの重要指標が続いていますので、米金利動向を見ながらの売り買いになりそうです。
(5月12日10:20 1ドル=108円81銭)
オーダー/ポジション状況
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