豪ドル/円、短期は調整局面入り。85円台回復で強気へ。中期は“強気”。
4月6日、豪州準備銀行は市場の予想通り政策金利(キャッシュレート)を0.1%に据え置きました。また声明文の内容も「2-3%のインフレターゲットに持続的に収まるまでは利上げしない。賃金の伸びを高めることが重要で、雇用の大幅増加により引き締まった労働市場に戻ることが必要」など、新味のない内容となりました。為替市場はこれには反応しませんでしたが、FOMC議事録(3/16-17分)の内容がハト派的であったことや、パウエルFRB議長の「インフレの上昇は一時的」との発言もあり、米主導の景気回復期待が根強いものの、米長期金利が1.62%台まで緩んだことから、ドル/円でのポジション調整の動きが強まり、豪ドルは対米ドルでは0.76台前半で小動き、対円では84円台前半からじり安の展開となっています。
チャートを見ると、日足は昨年10/29に付けた73.14を基点として下値を切り上げる流れから3/23の大陰線が下抜けた後、再びこれを抜き返しましたが、ドル/円での円売りポジションの巻き戻しが強まる中で、豪ドル/円も強い上値抵抗ポイントの84.40-50にぶつかって再び反落しています。83.00-10に日足の下値抵抗がありますが、83円割れで終えた場合は日足、週足ともに形状が悪化して下落余地がさらに拡がり易くなります。日足の上値抵抗は、84.40-50,84.70-80,85.10-20に、下値抵抗は83.00-10,82.00-10にあります。21日移動平均線は83.98にあり、これを若干下抜けおり、下値リスクが点灯中ですが、120日、200日移動平均線は79.85と78.23に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。
一方直近の週足は小陽線で終えていますが、上昇余力に欠けるものです。現状は下値を切り上げる流れを維持していますが、84.50超えトライに失敗して反落しており、下値リスクがやや高い状態です。週足の下値抵抗が83.20-30にありますが、これを割り込んで越週した場合は下値リスクが点灯、82.50-60の抵抗を下抜けて越週した場合は80円方向への一段の下落リスクが生じます。逆に84.40-50の抵抗をクリアして85.10超えで越週した場合は“豪ドル強気”の流れに戻して一段の上昇に繋がり易くなります。週足ベースで見た上値抵抗は、84.40-50,85.10-20に、下値抵抗は83.20-30,82.50-60にあります。全て下抜けて越週した場合は下値リスクが高くなります。31週、62週移動平均線は79.07と75.56に位置しており、中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変わりありません。また、対米ドルでも0.7700-10,0.7750-60に強い上値抵抗が控えており、0.78台を回復して引けるまでは上値余地も拡がり難いでしょう。
4/8現在、31週、62週移動平均線は79.07と75.56に位置しており中期トレンドは“豪ドル強気”の流れに変化が認められない。
オーダー/ポジション状況
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