南アランド週報:『堅調な動きが継続。来週は南ア中銀の金融政策委員会に注目』(3/20朝)

南アフリカランド円相場は、直近高値を更新し、約1年1ヵ月ぶり高値となる7.45円まで急伸しました。

南アランド週報:『堅調な動きが継続。来週は南ア中銀の金融政策委員会に注目』(3/20朝)

堅調な動きが継続。来週は南ア中銀の金融政策委員会に注目

〇南ア円、国内指標の好調、FOMC後の米緩和政策継続への安心感から7.45まで急伸
〇その後米長期金利再上昇とリスクオフ再燃への警戒感から7.40まで小緩んで越週
〇南ア円テクニカルの地合い強いが、ファンダメンタルズには不安材料も多い
〇南ア円反落がメインシナリオ、来週発表のインフレ指標に注意
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.20ー7.60

今週のレビュー(3/15−3/19)

今週の南アフリカランド円(ZARJPY)相場は、週初7.29円で寄り付いた後、早々に週間安値7.27円まで下落しました。しかし、先週末金曜に記録した安値7.24円をバックに下げ渋ると、@南ア1ー3月期BER消費者信頼感指数(結果▲9、予想▲10、前回▲12)の良好な結果や、A米FOMCでの早期テーパリング観測の後退(ドットチャートで2023年末までの政策金利・据え置きを示唆→米金融緩和長期化方針への安堵感)が支援材料となり、週後半にかけて、昨年2/24以来、約1年1ヵ月ぶり高値となる7.45円まで急伸しました。しかし、B米長期金利が再び上昇に転じると(FOMC後に一時1.62%まで低下した米10年債利回りはその後1.75%へ急上昇)、Cプラチナ価格の反落や、D世界的なリスクオフ再燃への警戒感が重石となり、結局7.40円前後まで小緩んでの越週となっております。

来週の見通し(3/22−3/26)

南アフリカランド円相場は、直近高値を更新し、約1年1ヵ月ぶり高値となる7.45円まで急伸しました。強い買いシグナルを示唆する三役好転も継続する中、テクニカル的に見て、地合いは強いと判断できます。但し、ファンダメンタルズ的に見ると、@南アフリカ経済の先行き不透明感(今週発表された南ア1月小売売上高は冴えない結果)や、A米長期金利上昇を背景としたリスクオフ再燃への警戒感(米長期金利上昇・ドル高→株式市場や商品市況の下落→南アフリカの主要産品であるプラチナ価格も下落→エマージング通貨安の波及経路)など、南アランド円相場の下落を連想させる材料も増えつつあります。

以上を踏まえ、当方では、南アランド円相場の反落をメインシナリオとして予想いたします(米長期金利やプラチナ価格、南アフリカの主要経済イベントを睨みながらの神経質な展開を想定)。尚、来週は3/24に予定されている南ア中銀の金融政策委員会に注目が集まります。市場では政策金利の据え置き(3.50%→3.50%)が見込まれていますが、直前に発表される南ア2月消費者物価指数の結果次第で(市場予想を下回る結果となれば)、利上げ観測の後退を通じて、南アランド円相場に下落圧力(※)が加わる恐れもあり、注意が必要でしょう。

※南ア中銀は、前回1/21の会合で、「四半期予測モデルは4ー6月期、7ー9月期にそれぞれ0.25%ずつの利上げを示唆」と発表。利上げ観測を背景に南アランド円相場はその後上昇トレンドを形成しました。来週発表されるインフレ指標(CPIやPPI)が弱い結果となった場合、南アランドを支える材料の一つである追加利上げ観測が後退する為、南アランドに強い売り圧力が加わる恐れあり。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.20ー7.60

注:ポイント要約は編集部

堅調な動きが継続。来週は南ア中銀の金融政策委員会に注目

南アランド円日足

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