米FRB地区連銀経済報告(ベージュブック)
昨日(3日)、FRBからベージュブックが公表されました。以下はその内容になっています。地区連銀は12地区で構成されており、報告内容期間は2021年2月21日以前までとなっています。内容的にはまだ不透明感があるものの、ワクチン効果期待で先行き楽観視する内容になっています。
(全般的な経済活動)
ほとんどの地区連銀で、経済活動が1月から2月中旬までの間、緩やかに拡大した。ほとんどの企業は今後6〜12ヶ月で楽観的にみている。これはCovid-19ワクチンが幅広く配布されたからである。消費支出や自動車販売に関する報告では強弱混在した。2・3の地区が旅行・観光業で少し改善したとの報告もあったが、レジャーや接待業の全般的状況は進行中のCovid-19による制限で抑制されたままである。供給チェーン混乱との戦いがあるけれども、ほとんどの地区で全般的な製造業活動は、前回の報告より緩やかに上昇した。ほとんどの地区で、非金融サービスはその報告期間中緩やかに伸びているとしているけれども、各地区報告ではその活動が強弱混在している。幾つかの地区で、金融機関がローン総額の減少を受けていると言及しているが、ほとんどの地区で、滞納率が下がり預金水準が上がったと例証している。
歴史的にみて、低い不動産金利は、ほとんどの地区で新築・中古住宅双方の需要拡大を刺激している。住宅価格は米国内の多くの地域で上昇を続けている。結局、ホテル・小売・事務所部門の商業不動産の状況は幾分悪化したが、集合住宅部門の活動は依然として堅調で、産業部門は引き続き強くなっている。エネルギーに関する地区報告では、原油やガス生産・エネルギー消費部門に関する活動が幾分上昇した。全般的に、農業に関する報告では、前回の報告よりは幾分改善した。輸送活動は多くの地区で緩やかに伸びた。
(雇用と賃金)
ほとんどの地区で、報告期間中の雇用水準は、ゆっくりではあるけれども上昇したと報告している。労働需要は産業毎や技術水準によりかなり多様である。多くの聞き取りでは有資格労働者の勧誘や引き留めは継続的に困難であると指摘している。労働供給不足は低技術と熟練技術者との間で、最も深刻であると指摘している。労働不足に関する聞き込みには、Covid-19、幼児保育、失業給付に関連した人々も含まれている。全般的にこの先、雇用水準が緩やかに改善していくと予測されている。幾つかの地区では、需要の高い仕事に対する緩やかな賃金上昇があったと報告している。そして多くは労働者の勧誘や引き留めによる賃金上昇圧力を指摘している。結局のところ、多くの地区で、賃金上昇は今後数ヶ月では、現状維持か幾分上昇になると予想されている。
(価格)
鋼材や木材価格が著しく上がったことで、非労働投入コストは報告期間中緩やかに上昇した。多くの地区で、コスト上昇は供給チェーン混乱や強い需要に対し、幅広く転嫁された。輸送コストは引き続き上昇した。この一部は原油価格上昇や稼働容量の制約による。価格決定力に関する報告は混在している。幾つかの小売業者や製造業者は仕入れコスト上昇の影響を受けており、価格転嫁していけると報告している一方で、その他多くは価格引き上げができないとしている。幾つかの地区で、今後数ヶ月に亘り、緩やかな価格上昇があると予想している。
(各地区のハイライトは略)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(上記出所:FRB HP)
下図はドル円の週足チャートです。ラインA(=103円55銭)を上抜けてからB(=105円20銭)に沿ってドル高になっています。そこから平行に上げたC(=107円20銭)でトレンドラインを形成しています。また、横抵抗線としてD(=107円15銭)があり、今週のスポットはかなり上限まできています。もしこれを越えれば当面はE(=107円60銭)が上値目途になります。更にここも上抜けると、ラインAの高値起点108円15銭が次のポイントになります。
下値はBを守ることがドル高の流れには重要です。
明日雇用統計を控えていますので、数値次第で米金利に影響を与え、もし金利高になった場合は株価にどの様な影響がでるか注目されます。
(2021年3月4日11:11、1ドル=107円03銭)
オーダー/ポジション状況
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