豪州中銀金融政策記者発表
(出所:豪州中銀HPから)
本日開催の豪州中銀金融政策は従前の予想通り、これまでの緩和策を据え置くことで決定しました。記者発表の内容は以下の通りです。債券購入プログラムは4月中旬に終了しますが、追加の購入を決定しています。また、豪州の経済情勢は以前より改善したとしており、現行の為替水準に関する内容はありませんでした。豪ドル米ドル相場は予想通りの内容にほとんど動いていません。
(要旨)
今日の会合で、委員会はキャッシュレート及び、短期流動性供給を含め、豪州国債3年物のイールドを0.1%の目標に据え置くことを決定した。また、現行の債券購入プログラムは4月中旬に終了するが、豪州政府や州機関により発行された1000億豪ドルの追加債券購入を決定した。これらの追加購入は週50億豪ドルの現行割合となる。
世界経済の見通しはワクチン開発によりここ数ヶ月で改善した。先行きの道のりはおそらく凸凹したものになるだろうが、2〜3ヶ月前よりは持続的回復をより見通せることである。しかしながら、その回復は健康状態や重要な財政・金融支援に依存している。インフレは依然低く、中銀目標以下である。
豪州では、経済回復が着々と進んでおり、先の見通しよりは強くなった。雇用の強い伸びや失業率が6.6%まで歓迎すべき下落があった。小売消費は強く、ローン返済を延長していた家計や企業の多くが、今では返済を再開した。これらの結果は、豪州内の健康面での成功や重要な財政・金融支援により支えられている。
この回復は、2021年と2022年にGDPが3.5%に伸びるとする中央シナリオに沿って、継続することが期待されている。GDPは現在、今年年央までに2019年末の水準まで戻ることが期待されている。そうなれば、経済は来るべき時期にかなりの余剰能力が動くことが期待される。失業率は過去20年間よりはまだ高いが、今後下がることが予想され、失業率は2021年末には中央シナリオである約6%に、2022年末には5.5%まで下がると期待される。
賃金と物価圧力はまだ弱い。CPIは12月末四半期で、僅か0.9%の伸びだった。賃金は記録的に遅い割合での伸びとなっている。インフレと賃金の伸びは上昇するだろうが、両方共に今後2〜3年で2%以下に留まりかなり緩やかとなる。インフレは2021年に1.25%、2022年に1.5%になると見られている。
中央シナリオに加えて、委員会は、ウィルスやワクチンの役割に関連し、その上下のシナリオを考察している。(この項目と金融情勢の項目は略)
委員会は目標を達成するまでは、高度な金融支援状況を維持していくことを約束した。インフレや雇用の現行見通しでは、まだ先のことである。現行運営の金融政策は借入者に対しより低いコストにし、他にも為替レートを低くすることになり、回復に必要な信用供与を助け、家計や企業のバランスシートを手助けし続けることになる。債券購入プラログラム延長の決定はこの金融支援の継続を確実にしていく。
(債券購入に関する項目は略)
委員会は実質インフレが目標とする2〜3%レンジ内に持続的に収まるまでは利上げはしない。この為に、賃金の伸びは現行よりも著しく高くならなければならないだろう。これには雇用の著しい増加や引き締まった労働市場への回帰が必要となるだろう。委員会はこれらの状況が最も早くても2024年までは満たされないと予想している。
(以上)
(注)本文はあくまで英文の一部を訳したものですので、和訳はあくまで便宜的なものとしてご利用頂き、適宜、英語の原文をご参照して頂きます様お願いします。
(2021年2月2日15時00分、1豪ドル=0.7631米ドル)
オーダー/ポジション状況
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