NZ/円、中・長期的な“NZ強気”の流れ。73.50割れで短期トレンドに変化
先週はNZドル相場に影響を与える重要な国内の経済指標の発表はありませんでしたが、アメリカの個人投資家がSNSで呼びかけて、一部の銘柄を大量に買い上げたことが、ヘッジファンドによるショートポジションの巻き戻しを誘い、大きな損失を被ったことが明らかになると、今度は株式市場が混乱して指数が大きく下落する展開となりました。これを受けて為替市場もリスクオフの動きが強まり、ドル全面高、円独歩安の動きとなっています。NZドルは対米ドルで小反落、対円では強含みの展開となっています。
今週は中・長期的な観点からNZ/円相場を分析します。NZ/円の月足を見ると、3ヵ月連続陽線引けとなり、昨年12月足が2014年12月に付けた94.05を基点として上値を切り下げて来た流れから上抜けて越月しており、中・長期トレンドに変化が生じています。この月足サポートは71円台にあり、70円割れで越月しない限り、中・長期トレンドは“NZ強気”の流れに入っています。また、昨年3月に付けた59.51を基点として下値を切り上げる流れも維持しており、この月足サポートは73.00〜73.50にあります。75円台半ばに月足の横レジスタンスがありますが、76円超えで越月するか、76.70-80の抵抗を上抜けて越週した場合は一段の上昇に繋がり易くなります。逆に73.50割れで越月するか73円割れで越週した場合は、調整下げ局面に入りますが、この場合でも中期的な下値抵抗が71円台に控えており、70円割れで越月しない限り、下値余地も限られる展開が予想されます。
超長期的な下値抵抗は61円台にあります。31ヵ月移動平均線は71.62に位置しており、中・長期的な下値抵抗として働く可能性が高いと見ています。また62ヵ月線は74.73にあり、74円台を割り込まない可能性が点灯中です。
一方足元の動きを見ると、75円台に実体を戻したものの75.50-60,76.20-30にやや強い抵抗が控えており、高値圏での揉み合いからも上抜けきれていません。一方で、74.20-30、73.80〜74.00ゾーンに強い下値抵抗が出来ており、これを支えとして上値トライの動きが継続すると見られます。可能性がやや低い状態ですが、73.50割れで終えた場合は下値リスクが点灯、73円割れで終えた場合は調整下げ局面に入ります。この場合でも70円割れの越週とならない限り、調整下げの範囲内となります。
1/29現在、31ヵ月移動平均線は71.62に62ヵ月線は74.73にあり、中期トレンドは“NZ強気”の流れにある。
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