ドル円 米選挙結果にらみの一喜一憂継続か(1/6夕)

6日の東京市場は、ドル小じっかり。一時、昨日示現した直近安値をわずかに下回る局面も観測されたが続かず。結局、小幅に買い戻されている。

ドル円 米選挙結果にらみの一喜一憂継続か(1/6夕)

米選挙結果にらみの一喜一憂継続か

〇ドル円、昨日安値を下回った後にドルの買戻しが強まり102.85-90まで急伸
〇オセアニア通貨が引き続き堅調裡、豪ドル円やNZドル円は連日年初来高値を更新
〇NY証取が中国通信3社の廃止方針を撤回と発表もすぐに当初計画に戻ることを検討とし市場を混乱させた
〇米ジョージア州の連邦議会上院の決選投票が開票、金融市場は一喜一憂する展開に
〇ビットコインが本日東京時間に一時35700ドル台を示現、急落後の急騰で狂乱相場に
〇本日発表の米12月ADP雇用統計や同非製造業PMIの数値に注視
〇本日欧米時間のドル/円予想レンジ102.30-103.20

<< 東京市場の動き >>

6日の東京市場は、ドル小じっかり。一時、昨日示現した直近安値をわずかに下回る局面も観測されたが続かず。結局、小幅に買い戻されている。

ドル/円は102.65円前後でオープンしたのち、揉み合いながらもドルは冴えない。昨日安値102.61円を下回る102.55-60円まで小緩んだ。しかし、目先底値を示現後は逆にドルの買戻しが強まると、102.85-90円まで急伸。その後は、102.70円レベルを下限に強保ち合いをたどると、16時現在では102.70-75円で推移し、欧米時間を迎えている。
そうしたなか、オセアニア通貨が引き続き堅調裡。豪ドル/円やNZドル/円は連日の年初来高値更新を記録していた。

一方、材料的に注視されていたものは、「米中の対立」と「米ジョージア州選挙」について。
前者は、幾つかある材料のなか、もっとも関心を集めていたものは「NY証取による中国通信3社の上場廃止」について。具体的な理由を明らかにしないまま、当初は「NY証取が廃止方針を撤回」と発表し物議を醸す。しかし、朝令暮改のことわざ通り、その日のうちに再び「中国株上場廃止の当初計画に戻ることを検討」とし、市場を混乱させている。なお、この件について、ロイターは「米財務長官が、NY証取社長に電話で中国3社の上場廃止撤回に反対の意向を表明した」と報じていた。

対して後者は、以前から関心の高い「米南部ジョージア州における連邦議会上院の決選投票」について開票結果が適時伝えられると、金融市場は一喜一憂する展開に。たとえば、時間外で取引されているNYダウ先物は100ドル近い上昇局面から一転、短時間でマイナス圏へと振り落とされる局面なども観測されている。ちなみに、そんな開票作業だが、ロイターによると、ジョージア州のラッフェンスパーガー州務長官が「開票作業をいったん中断、6日に再開する」ことを明らかにしたとされ、決着がつくのは明日以降になったもようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

金融市場は全般的に不安定な値動き。その典型は暗号資産ビットコインで、本日東京時間に一時35700ドル台を示現したが、これは昨日安値を起点とすれば18-19%もの上昇になる。急落後の急騰で狂乱相場といってよい。為替も前述したように、オセアニア通貨がなかなか活発な動意を見せているほか、ドル/円もいまひとつ値が走らないものの、それでも形成レンジの下限を下回ってきた。年明け早々の1月3日に「フラッシュクラッシュ」と呼ばれるドルの暴落を記録した2019年など、ここ最近は1月相場に活発な変動を記録することが少なくない。今年も要注意か。

そうしたなか、目先的には引き続き「米ジョージア州選挙」が市場の波乱要因。先でも取り上げたジョージア州務長官の発言からすると、本日中に決着がつくことはないとみられるが、NBSなど一部のメディアが「2議席のうち、少なくとも1議席を民主党候補が獲得した」と報じている。民主党2議席獲得への期待など、思惑が交錯した一喜一憂は、このあと欧米時間も続く可能性がある。

テクニカルに見た場合、ドルはここ数日、連日のように直近安値を更新しているものの、それは「前日安値を数ポイント下回る」といったようなもの。したがって、逆にいえば、セリング・クライマックスといった様相とはほど遠く、なかなかアク抜けできない悪循環に陥っている感も否めない。いずれにしても、基本的なリスクは依然として下向きか。ジリジリとしたドル安・円高傾向はこのあともしばらく続く公算が大きいのかもしれない。

材料的に見た場合、中長期的には再び激化の兆しのうかがえる「米中の対立」やそれだけにとどまらない「様々な中国情勢」、「北朝鮮情勢」、「英国情勢」、「イラン情勢」、「新型コロナウイルス再拡大とワクチン開発・接種」、「就任確実のバイデン新米大統領による政権運営」、「トルコ情勢」−−などが注視されている。
一方、本日の新規材料としては、12月のADP雇用統計や同非製造業PMI速報という米経済指標が発表される予定となっている。昨日発表された12月のISM製造業景況指数が予想以上の好数字となったが、雇用指標などがそれに続く内容となるのか、期待している向きも少なくない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは102.30-103.20円。短期的には103円レベルも少し遠くなった感がある。実際、時間足ベースでは、もう丸一日103円台には到達していない計算だ。まずは、本日東京高値の102.85-90円をめぐる攻防が注視されている。
対するドル安・円高方向は、本日東京時間に示現した102.55-60円が目先のサポート。再三再四指摘しているように下方向の明確な下値メドは見当たらないのだが、それでも102.35円レベルや102円前後などが一応意識されそうだ。

米選挙結果にらみの一喜一憂継続か

ドル円日足

注:ポイント要約は編集部

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