トルコリラ円レポート月曜版
まず、先週の振り返り(ショートコメント)ですが、戻り売りが出やすい地合いを継続と見て「17.70レベルをサポートに18.50レベルをレジスタンスとする週」を見ていました。実際のレンジは、安値が17.83レベル、高値が18.41レベルと予想よりもかなり狭いレンジで横方向のもみあいが続きました。
先週のトルコリラ円は、週初早朝に上げた直後に下げる場面もあったものの、その後はほぼ前週末の終値を中心としたもみあいに終始しました。ただ、細かいニュースは色々と出ていたものの、材料とはしにくかったというところでしょうか。
その中で影響があってもおかしくなかったものとしては、15日の官報で発表されたトルコリラの売り手に0.1%の課税を行うという大統領令が10年ぶりに復活とのこと。ただ除外規定もあり、インターバンク取引には適用されないとのことですが、このインターバンク取引がオフシュアも含むのではザルになってしまいます。15日に動いていないところを見ると、かなり限られた範囲での適用である可能性もありますが、しばらく適用対象がどうなのかは要チェックです。
もうひとつ、米国からのけん制に反してロシアからS400を購入すること、さらに次期戦闘機S500を共同開発するとの発言も出ています。これは週末のニュースで今朝の早朝相場に影響を与えてもおかしくないニュースですが、本日もトルコリラには全く動きが見られません。
好材料としては米国が対トルコの鉄鋼関税に対する制裁を外す(50%から25%に下げ)という発表が16日に出ていましたが、こちらもまったくといっていいほど動きが出ていません。
6月のイスタンブール再選挙だけが注目材料でそれまで動けないということもあるとは思いますが、先週は不思議なくらい静かだったので今週にその余波がくるかもしれないという点には注意が必要です。
また、ロシアからのS400購入決定ですが、NATO軍の一国としてロシアからの購入はどうかというのが冷静な判断でしょうが、これは米中貿易摩擦激化の裏で中国とロシアが裏で動いている可能性も否定できないかと思います。今後の米国とNATOの対応についてどうなるかわかりませんが、トルコに対して別途制裁という話でも上がればトルコリラ売りに繋がると考えられ、今週も目立った経済指標が無い中で、トルコにとっての悪材料には注意が必要です。
次にテクニカルな観点ですが、2週前に年初来安値を更新していますので、今週は週足チャートから見ていきます。
トルコリラ円週足
長期的にはピンクの下降ウェッジの中での動き、そして昨年安値とその後の戻し高値との78.6%(61.8%の平方根)押しにあたる16.88がターゲットとなりやすい水準です。これは6月の再選挙に向けて意識されやすい水準という押さえでよいでしょう。
いつもの4時間足チャート(上からトルコリラ円、ドルトルコリラ、ドル円)もご覧ください。
冒頭に書いた通りですが、ピンクの下降チャンネルを抜けてもみあいとなっています。基本的に先週のレンジを中心としたもみあい継続と考えることとなります。
つまり今週は17.80レベルをサポートに、18.40レベルをレジスタンスとする週を見ておきます。
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