FXレバ規制と有識者会議
2月13日に続いて昨日第2回目の「店頭FX業者の決済リスクへの対応に関する有識者検討会」が開催されました。既に金融庁のホームページに資料がアップされていますが、昨日は金先協会、FX業者(GMOクリック証券、SBI証券、セントラル短資FX)、金融取引所による有識者への説明がなされています。
金先協会からの資料はかなり作り込まれていて現在の東京市場におけるFXを理解するにも非常に良い資料であると思います。協会としては中立な立場で資料を作成しているものの「海外の規制動向」についての部分では、明らかにレバ10倍規制案は行き過ぎたものであることがわかる内容です。これは私が過去にFX羅針盤に書いてきたことと同じです。
また、店頭FX3社からの「業界認識」にもある通り、現在の店頭FX業者のリスク管理手法は相当に高度なものとなっていてリスクの顕現化を防ぐ体制は整っているという前提で、3社それぞれがリスク管理への対応と今回の検討にあたっての資料を用意しています。
どの会社の資料を見ても現在の対応で必要十分であることが理解できますし、株先オプションも扱っているSBI証券からは証券デリバティブに比べFXでの未収金発生は件数ベースで10分の1、金額ベースで300分の1以下とあり、FXにおける業者リスクは相当に低いものであることが示されました。
さらに同社の資料には、参考として「取引所取引が選好されない理由」という項もあり、スプレッドが広いことを主要因としてあげています。同様にGMOクリック証券の資料にもカバー取引として取引所を使えない理由としてインターバンクカバーよりもレートが悪いことをあげています。
今回のレバ規制の話が、もともとは取引所から出ているであろうことが、こうした各社のちょっとした記述や、有識者会議で店頭FXと限定していることから伺えます。レバ規制は難しいという方向に話が進んだ場合、取引所をカバー先として使うとか、仕組みを使わせるようなことを取引所が考え、セットで金融庁に働きかけたのだとしたら流れとしては頷けますが、日本のFXを衰退させるきっかけになることは間違いありません。
来月以降の検討会で話が変な方向に行かないことを見守りたいと思いますが、最近レバ規制反対のネット署名を始めています。「レバレッジ規制案 ネット署名」の2つのキーワードでグーグルの1ページ目に出て来ると思いますので、こちらにもご賛同いただければ幸いです。
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