南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)

今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。

南アランド週報:『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』(4/20朝)

『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』

〇今週の南ア円、米長期金利の急上昇、プラチナ価格の急反落等に週末にかけ7.93まで急落
〇売り一巡後は持ち直し8.08前後で週末は推移
〇南ア円、転換線、21日移動平均線を下抜け、テクニカルの地合いの悪化警戒される
〇ファンダメンタルズも南ア経済・政局の先行き不透明感、中東情勢緊迫化等が重石
〇南アランド円相場の下落をメインシナリオとして予想
〇来週の予想レンジ(ZARJPY):7.90ー8.20

今週のレビュー(4/15−4/19)

今週の南アフリカランド円相場(ZARJPY)は、週初8.12円で寄り付いた後、早々に週間高値8.18円まで上昇しました。しかし、買い一巡後に伸び悩むと、(1)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(パウエルFRB議長、ジェファーソンFRB副議長、ウォラーFRB理事、ニューヨーク連銀ウィリアムズ総裁などより「利下げを急がない姿勢」が明確化)や、(2)上記1を背景とした米長期金利の急上昇(新興国から米国への資金流出圧力再開)、(3)南アフリカの主要産品であるプラチナ価格の急反落、(4)南アフリカの主要株価指数の大幅下落、(5)中東情勢緊迫化(イスラエルがイランに報復攻撃を開始したとの報道)に伴うリスク回避志向の高まりが重石となり、週末にかけて、週間安値7.93円(3/28以来、約3週間ぶり安値圏)まで急落しました。もっとも、売り一巡後に下げ渋ると、急ピッチな下落の反動もあって持ち直し、本稿執筆時点(日本時間4/20午前1時00分現在)では、8.08円前後で推移しております。尚、今週発表された南ア3月消費者物価指数(結果+5.3%、予想+5.4%)は市場予想を下回る結果となりましたが、市場の反応は限られました。

来週の見通し(4/22−4/26)

南アランドの対円相場(ZARJPY)は4/9に記録した約5カ月ぶり高値8.24円(昨年11/16以来の高値圏)をトップに反落に転じると、今週は一時7.93円(3/28以来、約3週間ぶり安値圏)まで急落しました。日足ローソク足が一目均衡表転換線および21日移動平均線を下抜けするなど、テクニカル的に見て、地合いの悪化が警戒されます。

また、ファンダメンタルズ的に見ても、(1)南アフリカ経済の先行き不透明感(今週発表された南アCPIは市場予想を下回ったものの、依然として5.0%を超える高水準での推移が継続→景気減速下でのインフレ高止まり→スタグフレーション懸念残存)や、(2)南ア中銀による早期利下げ観測後退(インフレリスクが残存する中、南ア中銀は当面の間利下げを実施しないとの見方が市場コンセンサス→南ア経済への更なる下押し要因)、(3)南アフリカの政局不透明感(与党ANCの支持率急低下→5/29に開催予定の南ア選挙で与党ANCが大幅に議席を失うリスク)、(4)米FRBによる利下げ開始時期の後ずれ観測(米金利上昇・米ドル高は南アフリカをはじめ新興国通貨の下押し要因)、(5)中東情勢緊迫化(地政学的リスクの新興国通貨売り)など、南アランド円相場の下落を連想させる材料が揃っています。

こうした中、来週は上記2を見極める上で、4/23に公表される南ア準備銀行の中間レビューと、4/25に発表される南ア3月生産者物価指数に注目が集まります。中間レビューで早期利下げに慎重な姿勢が示される場合や、南アPPIが市場予想を上回る場合には、南ア株下落→南アランド売りの経路で、南アランドに強い下押し圧力が加わるシナリオが想定されるため、当方では引き続き、南アランド円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。

来週の予想レンジ(ZARJPY):7.90ー8.20

注:ポイント要約は編集部

『米利下げ観測後退と中東情勢緊迫化の二重苦で約3週間ぶり安値圏へ下落』

南アフリカランド円日足

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