NZドルWeekly 昨年来高値91円54銭の更新はUSドル次第か
【今週のNZドル】
今週のNZドルは、円がUSドルやユーロに対して売り優勢となったことなどが影響して、NZドルも対円ではしっかりとした推移が見られた。
10日に発表された11月豪消費者物価指数は二カ月連続での鈍化が確認されて、オーストラリア中央銀行(豪中銀)による追加利上げ観測は後退したが、豪ドルへの影響は限定的だったこともポジティブな材料となった。
結果、NZドルは、8日と9日に90円割れを試す場面が見られたものの、短いながらも下影(下ヒゲ)を残して反発。91円台を試す展開を迎えている。
NZドル・円(東京時間:1月8日―1月12日(終値は9時台終値を参照))※Investing.comの日足を参照
始値:90円46銭
高値:90円98銭
安値:89円67銭
終値:90円62銭
【来週の重要指標】※時間は東京時間
1月18日、
5時00分、12月REINZ住宅売上高(前年比)、前回:12.2%
6時45分、食料品価格(前月比)、前回:−0.2%
1月19日
6時30分、ビジネスNZ製造業PMI、前回:46.7%
※予定は変更することがございます。
【来週の見通し】
来週のNZドルも目立った経済指標の発表が予定されていないことから、豪ドルやUSドルをにらんだ展開となりそうだ。
ニュージーランドは、24日に10−12月期CPIが発表される一方、オーストラリアは31日に10−12月期CPIが発表される。今週、豪CPI発表後の豪ドルが動かなかった理由として、月末に発表される四半期CPIの結果を見極めたいとするムードが強かったと想定。月末の豪10−12月期CPIへの注目は高いと考える。
つまり、NZドルは、自国のそれなりに重要な経済指標発表を控えていながら、様子見ムードが強いことから、24日のニュージーランドCPI発表の影響は限定的となる可能性がある。
また、2024年一回目のニュージーランド準備銀行(NZ中銀)が開催する金融政策理事会(現在、5.5%と約15年ぶりの高水準)は、2月28日と日米欧の主だった中銀会合のスケジュールでは最も遅いことから、1月のNZドルは自国経済の材料では小動きにとどまると想定する。
ただ、テクニカル面では、12月1日につけた昨年来高値の91円54銭にわずか50銭ほどまで迫っており、上を意識しやすい地合いと考える。
日足の一目均衡表では、雲上限を上放れており、遅行スパンも実線を上抜く公算が大きい。また、20日移動平均線や50日移動平均線などを上回っていることから目立った上値抵抗線も存在しない。昨年来高値を上抜けると2015年4月以来の92円台乗せも視野に入ろう。
ちなみに、長い月足チャートで豪ドルと見比べても、2022年9月高値水準で上値が重くなった豪ドルよりも、2015年4月以来の水準まで上昇しているNZドルの方が長期トレンドでも分があると考える。
NZドル円日足
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