オーストラリアの6月貿易収支の予想
明朝、豪州の6月貿易収支が発表されます。
前回5月は予想を上回りました。また5月分の輸出は前月比+4.0%、輸入が同+2.0%で、双方拡大した中、黒字増でしたので内容的には良かったことになります。
但し、下図を見ると、オレンジ色の移動平均線は今年3月(+133.55億豪ドル)をピークにして、右肩下がりを続けています。昨年1年間の平均が117.34億豪ドルで、今回予想値通りなら6ヶ月平均が121.7億豪ドル(5ヶ月平均は124.6億豪ドル)まで下がってきているので、今後も下落を続けて黒字額+100億豪ドル付近で推移すれば昨年を下回る結果になりそうです。
(今回発表予想8月2日8時30分現在)
過去の推移と3ヶ月移動平均
(2023年5月現在)
黒線矢印は今回6月予想値
緑はゼロ
青の横線は105億豪ドルの黒字額を基準
昨日の豪州中銀金融政策では「豪州の経済はトレンドを下回る伸びの期間を経験しており、これは暫くの間続くと予想されている」としており、世界経済の減速、そして特に中国の景気鈍化により、2021年以降大きく伸びていた黒字も漸減していくのも無理のないことかもしれません。
下図は豪ドル米ドルの週足チャート(7月31日現在)です。
2021年2月22日週高値からの抵抗線A(=0.7285)があります。更に昨年4月4日週高値からの抵抗線B(=0.6860)が上値を抑えています。
そして昨年10月10日週底値からのC(=0.7230)を下抜いたことで豪ドル安を再確認し、その後もBの抵抗線までの戻りで止まっています。また同じ10月10日底値からのサポートD(=0.6535)があり、現在はBとDとで3角保合いの収斂になっています。もしDを切れれば、今年5月29日週底値のE(=0.6458)、昨年10月に揉み合ったF(=0.6360〜70)辺りがサポートになります。
昨日の豪ドルは中銀金融政策で据え置きを公表してから一本調子の下落で、底値は0.6601、終値0.6611となり陰線引けになりました。
現在のスポットは0.66を割っており、シカゴポジション396内にある0.6615サポートを切れかけています。まずは今日の終値でこの0.6615サポートを確認することになります。
このままいくと3角保合いの下限0.6530狙いになり、それは週足のDにも相当することになります。更にこのDをも維持できないとE辺りが次の下値目安になります。
(8月2日13:00、1豪ドル=0.6591米ドル)
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