A$シカゴポジション(23/8/7)

先週締日までNZドルを除く3通貨は、ほとんどネットポジションを変えておらず、様子見の1週間を経過しています。

A$シカゴポジション(23/8/7)

シカゴポジション(CME)397

シカゴ先物市場における、いわば投機筋と呼ばれる市場参加者の建て玉で、ロングとショートの差し引きで現在どの様なポジションに傾いているのかを判断するものです。

主要通貨ポジション(単位:枚)
(2023年8月1日現在の数値)

シカゴポジション(CME)397

ロング/ショートは左側通貨から見たもの。ネットポジションで▼数値は左側通貨がショート、+数値は左側通貨がロングを表しています。
通貨単位(1枚当たり):豪ドル/米ドル=100,000豪ドル、NZドル/米ドル=100,000NZドル

先週締日までNZドルを除く3通貨は、ほとんどネットポジションを変えておらず、様子見の1週間を経過しています。この1週間でFOMC、ECB、日銀、豪州中銀の各金融政策を通過しても変わらずとなっているので、シカゴの先々の相場観としてはこれまで通りドル高豪ドル安、同円安、ユーロ高ドル安を継続していくことになります。但し、積み上げも利確もしていないので、ここからの相場に強いトレンドは持っていないと思います。NZドルは軽めのNZドルロングに切り替えましたが、依然として相場観なしの状態です。

まずは豪ドルですが、600枚程度の豪ドルショート増で、今回も5万枚以上を維持しているので、豪ドル先安観は変わりません。前回、「…約5ヶ月間は様子見(レンジ)になっています。この間の締日終値で豪ドル底値は5月30日の0.6517ですので、スポットがこの辺りに行った時にはショートカバーの可能性が高くなりそうです」としましたが、先週の締日以降の底値は3日にザラ場で0.6513、終値ベースでは2日の0.6538ですので、今週も明日の締日で0.6517を守れるかをみます。守られれば暫くレンジ様相は変わらないと思います。NZドルは引き続き細かいディールに撤しているようです。締日1日の終値は0.6148で、0.62割れから利確し、ロングに切り替えたと思います。今週はこれ以下でロングを積み上げているかを見ますが、いずれにせよポジションが最低でもネットで5千枚越えになった時に判断します。

円のポジションは円ショートが1,500枚程度増えただけに終わりました。締日までの1週間は各国の金融政策会合で、レンジは138円10銭〜143円56銭と5円を超える乱高下にもかかわらず、押し目買いも利確もしていません。前週も141円台でロングを一部利確しており、今回も締日の以降はドル高一服となっているので、もし明日の締日にドルロングが大きく減っているようなことがあれば、シカゴにとっては一度高値を付けたのかもしれません。ユーロはネットで5,000枚程度のロング減で、相場はECB後のユーロ安で僅かながらも利確先行の動きになっています。FOMCもECBも先行き相場観としては材料視しておらず、更に締日以降もユーロはやや軟調気味なので、明日にロングを積み上げているか、減らしているかを確認します。

シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

チャートの青の棒グラフを見ると、依然としてネットショートは高い水準を維持しています。一方で終値ベースのチャートではまだ緩やかな黒の豪ドル高トレンドライン(0.6380〜0.7120)内での推移が継続しています。昨年10月11日底値(0.6272)からの緑のサポートが0.6590付近にあり、1日締日終値は0.6611でしたので、丁度手前で止まっています。2日以降は0.6513まで豪ドルは売られ、先週金曜日の終値も0.6570で、現在のスポットもこの緑のサポートを下抜けて推移しています。明日の締日で0.66台回復して終われるかをみます。切れた場合は黒のトレンドライン下限(0.6380)方向をみたが良さそうです。

さて、実際の相場は、先週「…依然として収斂が継続しています。今週の3角保合いは0.6530〜0.6890で見ておきます。万一上限越えた場合は0.6530〜0.7070の3角保合いとなりますが、まだ短期的には豪ドル安で下値模索の流れにいます。(一部略、下値は)仮に切れても6月2日底値からのサポートが0.6615にあり、3角保合いの下限0.6530までの重要サポートになります」としましたが、底値は0.6513まであったので、括弧内の3角保合いは下ヒゲで抜けています。まだ騙しの範囲内ですが、引き続き豪ドルは弱い状態が続きます。

今週は0.6535のサポートを維持できるか否かをみます。先週の下ヒゲまでを底値にして引き直すと0.6520になり、下抜け確認の意味で週足での0.6510未満の終値を注意します。切れた場合は3角保合い下抜きですので、かなりの押しが予想され、0.6460、0.6380、0.6270〜80の順にあるサポート狙いとなります。一方、下値が守られても3角保合いのレンジ上限(0.6535〜)0.6860の抵抗線が強いので、これを上抜けない限りは豪ドルの戻り高トライ入りは厳しい状況が続きます。その途中の0.6610、0.6660〜70、0.6720〜30に抵抗線が控えています。
(1豪ドル=0.6580米ドル、8月7日10:30)

シカゴ豪ドルポジションと締日終値のチャート

(ご参考)直近から過去60回分を掲載したチャートにしたものです。
棒グラフ(青)はネットポジション(左目盛)、
折れ線(オレンジ)は締日のNY終値(右目盛)になっています。

オーダー/ポジション状況

関連記事

「FX羅針盤」 ご利用上の注意
掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。

ページトップへ戻る